諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
BMSG POSSE · SKY-HI · CHANGMO · Novel Core
ZOOM
について哲学的に考察していく。
- 「ZOOM」MV
- ZOOMの歌詞
- 序論 自己の露出とプライバシーの相克
- 第一章 デジタル監視社会と自由の境界
- 第二章 虚栄と実存の間のアイデンティティ
- 第三章 欲望、ブランド、消費社会への批判
- 第四章 カメラが切り取る虚像と真実
- 第五章 「祭り」の哲学と自由の追求
- 結論 逃避、自己主張、そして自己受容
「ZOOM」MV
ZOOMの歌詞
IPhone カメラ
すっぴんだよやめな
No way!
It's my private time
あいつらには関係ない
No way!
Now we party up
出す物出しな
24/7 価値が勝手に出ちゃうのがMy life
どこ行ってもパシャパシャ
うっせーよ
コンビニ 部屋まで数十m
レジ袋の中身はチューペット
一生当たらん そのルーレット
ジャスティン・ビーバーじゃ
あるまいし
でも ヘイリーを探しに
百何里さらぴん
真っ白で履くNike
でもドンキで買っちゃうアルマーニ
뒤통수를 내어 주면 안 돼 바로 그림자 같은 놈들이 통수치니
後頭部を見せたらだめだ、すぐに影のような奴らが裏切るから
실제로 침 그나마 남자 놈들이지 사실 죄다 숨어가지고 키보드치니
表では男らしいが、実はみんな隠れてキーボードを叩いている
나는 페라리니 람보르기니 다신 안 타 번호판까지 싹 찍히니
フェラーリもランボルギーニももう乗らない、ナンバープレートまで撮られるから
Celebrity같지만 아냐 연예인이 내 진짜 직업은 창모 재산 지킴이
セレブみたいだが違う、俺の本当の仕事はチャンモの財産管理人だ
Money daisuki
I'm on it, hit me up later
I'm on it, shut 'em out right now
後ろ狙ってるカメラ
I'm on,
I'm on, I'm on,
I'm on my way
TV, Magazine, Paparazzi
"Zoom in, Zoom in, Zoom"
IG, FB, TikTok
"Zoom in,
Zoom in,
Zoom"
I'm on everything that you see
"Zoom in,
Zoom in,
Zoom"
Run away,
Run away,
Run away
"Zoom in,
Zoom in, Zoom"
小さな頃から
目立ちたがり
山あり谷あり頭にハチマキ
危ないのしないでも
目がパキパキ
寝不足すやすや寝させる
マジ ガチ!
口から出まかせ吹かせて
また風任せ?
生まれ育って
普通にしてたってもう派手なだけ
あんまり必要がない
ハイブランドにICE
マックみたくゼロ円のスマイルにつく
見た事ないプライス
Oi master 나마비루 쿠다사이
マスター、生ビールください
취한 내가 뭘 하는지 Don’t give a fuck about my matsuri life
酔った俺が何をしていようと、祭りみたいな人生なんか気にしない
내가 원할 때가 아님 Get out of my sight
今は俺が望む時じゃない、視界から消えろ
허나 내가 찬 Watch 사츠에에와 0kay
でも俺の腕の時計は撮影OKだ
누가 뭘 해 뭐 사는지 사나이는 신경 안 써 난 나만 신경 쓰는 타입
誰が何を買おうが男は気にしない、俺は自分のことしか気にしないタイプだ
그래 I love my life, aight
I'm on it, hit me up later
I'm on it, shut 'em out right now
後ろ狙ってるカメラ
I'm on,
I'm on,
I'm on,
I'm on my way
TV, Magazine, Paparazzi
"Zoom in, Zoom in, Zoom"
IG, FB, TikTok
"Zoom in,
Zoom in,
Zoom"
I'm on everything that you see
"Zoom in,
Zoom in,
Zoom"
Run away,
Run away,
Run away
"Zoom in,
Zoom in, Zoom"
電話がくる プルプルプル
ぶるぶる 夏でもここ雪降る
首元にくくるのは
ネクタイより冷たい氷のチェーン
ぐるぐる
全員グル 外野はぶく
ぶつぶつうるさい 野次馬 クズ
俺の仲間なら超カラフル
パニくるカメラクルーも
ダーツならブル
ライツカメラアクション
ステージデビューなら14
中坊からブルーロックな
人生乗り遅れるなよ 急行
ルートは作るのさ
You know?
異常が通常ブートから中央
ずっとバッタもんさ
蹴っ飛ばしたバースで優勝
I'm on it, hit me up later
I'm on it, shut 'em out right now
後ろ 못 참겠어 カメラ
I'm on,
I'm on,
I'm on,
I'm on my way
TV, Magazine, Paparazzi
"Zoom in,
Zoom in, Zoom"
IG, FB, TikTok
"Zoom in,
Zoom in,
Zoom"
I'm on everything that you see
"Zoom in,
Zoom in,
Zoom"
Run away,
Run away,
Run away
"Zoom in,
Zoom in, Zoom"
序論 自己の露出とプライバシーの相克
「ZOOM」という楽曲において、
芸能界やSNS時代の
自己表現がプライバシーを奪う
現実が描かれている。
歌詞には
「カメラ」「パパラッチ」「Zoom」など、
個人の境界が侵される状況が強調され、
「パノプティコン」を連想させる。
彼が言うように、
「権力の作用は、監視することにより、
行為の制御をもたらす」のである。
この曲が提示する問いは明確だ。
見られ続ける世界で、
我々はどこまで「自己」を保持できるのか。
第一章 デジタル監視社会と自由の境界
「他者の目の中に私が見出すのは、
私自身に向けられた他者の目である。」
— ジャン=ポール・サルトル
歌詞に登場する
「TV, Magazine, Paparazzi」というフレーズは、
デジタル社会における
全方位的な監視を表している。
SNSにおける「Zoom in」は、
個人を商品化し、
私生活の露出が価値に転化する
現代の現実を映し出す。
この「自由な露出」においても、
歌詞が叫ぶように
「It’s my private time」は儚い夢に過ぎない。
サルトルが述べたように、
我々は他者のまなざしの中で存在を規定され、
逃れられない「視線の地獄」に囚われているのだ。
第二章 虚栄と実存の間のアイデンティティ
歌詞では
「ジャスティン・ビーバーじゃ
いった象徴的なブランドが登場するが、
その背後には自己存在を証明しようとする
無数の虚栄心が見える。
言葉を借りれば、
「人は『世間』のなかで没落し、
自分の本来性から逸脱する」。
ブランドやラグジュアリーアイテムを
追い求める行為は、
自己の本質からの逃避であり、
外部の価値基準に依存した不自由を意味する。
第三章 欲望、ブランド、消費社会への批判
「人間は欲望する存在であり、
自己の欠如を他者や物で満たそうとする。」
— ジャック・ラカン
「ハイブランドにICE」
「ゼロ円のスマイル」といったフレーズは、
資本主義社会が生むアイロニーを示している。
歌詞の主人公は消費とブランドを
一方では嘲笑しつつも
、他方ではその誘惑に抗えない。
ラカンによれば、
人は常に満たされない欲望に駆られ、
「欲望の対象」を追い求めることで
自己を確認しようとする。
しかし、こうした追求は
決して終わらない。
「一生当たらん そのルーレット」
が示すのは、
幸せが常に手の届かない場所にある
という虚無感である。
第四章 カメラが切り取る虚像と真実
「Zoom in」という反復は、
SNSやメディアによる瞬間的な切り取りが、
本来の「自己」をどれだけ
正確に表現できるかを問う。
プラトンの洞窟の比喩において、
人間は「影」を真実と錯覚する。
「どこ行ってもパシャパシャ」という
歌詞が象徴するのは、
カメラが切り取るのはあくまで影であり、
自己の本質とは異なる虚像である。
カメラのレンズ越しの自己表現は、
洞窟の壁に映る影のように
真実の代替物に過ぎない。
第五章 「祭り」の哲学と自由の追求
「祭りは日常からの解放であり、
社会の規範を一時的に超越する。」
— ミハイル・バフチン
歌詞の「matsuri life」や
「Run away」というフレーズは、
非日常への憧れと社会規範からの
逃避を表している。
バフチンによると、
祭りは個人が普段のルールや
秩序を超越し、
解放される時間である。
しかし、「I’m on my way」と
繰り返されるように、
この祭り的な解放も一時的であり、
人は再び日常へと戻らざるを得ない。
自由の追求は、
永遠の逃避と回帰の循環である。
結論 逃避、自己主張、そして自己受容
この楽曲の核心は、
「監視されること」「欲望」「逃避」といった
テーマの中にある自己の受容の必要性にある。
「I’m on everything that you see」
というフレーズは、
他者の視線や社会の規範の中でも
自己を見失わない決意を示している。
ニーチェが言うように、
「自分自身になれ。それが、
君が成し遂げるべきすべてのことだ」。
ZOOMの歌詞は、
見られることに悩む現代人に対し、
自分自身を肯定する勇気を呼びかけているのだ。
この楽曲は、
単なるエンターテインメントにとどまらず、
現代社会の中で生きる
我々の姿を鋭く問いかける。
監視される社会、
消費のループ、そして祭り的な解放。
これらのテーマは、
哲学的な思索を通じて一層深まる。
我々は、他者の視線に囚われつつも、
それを超えて自己を肯定し、
生きる術を見出さねばならない。
※すべてはメロディウスの趣味内での解釈となっておりますのでご了承ください。