音楽に哲学を

~国境を超えた音楽哲学がそこに~

【歌詞和訳考察】Coldplay(コールドプレイ)/ALL MY LOVE(オールマイラブ) この曲の意味とは?天気と愛がどう関係するのか哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

Coldplay
ALL MY LOVE

について哲学的に考察していく。



 

Coldplay「ALL MY LOVE」MV

www.youtube.com


ALL MY LOVEの歌詞

We’ve been through low
僕たちは低いところを通り抜けてきた

Been through sunshine, been through snow
太陽の光も雪もくぐり抜けてきた

All the colors of the weather
天気のあらゆる色を経験してきた

We’ve been through high
僕たちは高いところも通り抜けてきた

Every corner of the sky
空の隅々まで行った

And still we’re holding on together
それでもまだ一緒に踏ん張っている

You got all my love
君は僕のすべての愛を持っている

Whether it rains or pours, I’m all yours
雨が降ろうが嵐になろうが、僕はすべて君のもの

You’ve got all my love
君は僕のすべての愛を持っている

Whether it rains, it remains
雨が降っても、それは続く

You’ve got all my love
君は僕のすべての愛を持っている

Until I die
僕が死ぬまで

Let me hold you if you cry
君が泣くなら抱きしめさせて

Be my one, two, three, forever
一番、二番、三番、永遠に僕のそばにいて

’Cause you got all my love
だって君は僕のすべての愛を持っているから

Whether it rains or pours, I’m all yours
雨が降ろうが嵐になろうが、僕はすべて君のもの

You’ve got all my love
君は僕のすべての愛を持っている

Whether it rains, it remains
雨が降っても、それは続く

You’ve got all my love
君は僕のすべての愛を持っている

La-la, la-la, la, lay

Whether it rains or pours, I’m all yours
雨が降ろうが嵐になろうが、僕はすべて君のもの

La-la, la-la, la, lay

That’s all, all I can say
それが僕が言えるすべて

Ooh, you got all my love
ああ、君は僕のすべての愛を持っている

Oh, for now and always, ’til the end of my days
今もこれからも、僕の生涯の終わりまで

You got all my love
君は僕のすべての愛を持っている

You’ve got all my love
君は僕のすべての愛を持っている


 

序論

少年
この歌詞を読んで、愛の深さに心が震えました。

 

「君は僕のすべての愛を持っている」なんて、

これ以上にシンプルで

力強い言葉があるでしょうか?

 

メロディウス
愛とは、時にシンプルでありながらも、

最も複雑な感情だ、少年。

 

歌詞に込められた「愛」は、

どのように理解するべきか。

 

普遍的な感情としての愛、

自己犠牲の愛、

あるいは執着とも取れる愛。

 

それらをひも解きながら、

この歌の本質を探求していこう。


 

第1章 「天気」と「愛」の比喩

少年
歌詞では、愛が天気や

自然の変化にたとえられていますね。

 

「雨が降ろうが嵐になろうが」

という表現に、困難を乗り越えた

先の愛の強さを感じます。

 

でも、愛が天気に例えられるのはなぜでしょう?

 

メロディウス
天気は、人生における状況や

感情の象徴だと考えられる。

 

晴れた日には希望や喜びを感じ、

嵐の日には試練や苦悩を経験する。

 

しかし、愛はそのすべてを包み込む力を持つのだ。

 

この歌詞では、愛が天気の変化に

左右されない永続性を強調している。

 

つまり、愛は状況に影響されずに

存在し続けるという哲学的な命題だ。

 

少年
なるほど。

確かに、「Whether it rains or pours, I’m all yours」

という言葉には、

愛が不変であることが示されていますね。

 

でも、それって本当に可能なのでしょうか?

 

例えば、人間の感情は変わりやすいものですから。

 

メロディウス
その問いは重要だ、少年。

感情は確かに揺れ動くものだ。

 

しかし、この歌詞で語られる愛は、

単なる感情を超えた存在だ。

 

「愛」という言葉が指し示すのは、

意志や決意、そして信念かもしれない。

 

この愛の不変性は、相手への献身や

忠誠として現れる。

 

愛は、感情を超えた存在意義を持つということだ。


 

第2章 愛の「すべて」という概念

少年
「君は僕のすべての愛を持っている」

というフレーズは、

まるで愛が一つの限定された

資源であるかのように聞こえます。

 

でも、愛は無限だと考える人もいますよね。

 

この「すべて」という言葉の意味を

どう捉えればいいでしょう?

 

メロディウス
「すべて」という言葉は、

絶対性を象徴している。

 

この歌詞では、

愛を一人の相手に向けることで、

関係の強度や真実味を伝えている。

 

しかし、愛が無限か否かという議論も面白い。

 

「愛は分け合えば増える」

という考え方もあれば、

「一途な愛こそが真実である」

という考え方もある。

 

この歌詞では後者を採用しているように見える。

 

少年
でも、一人にすべての愛を捧げることは、

他者との関係を犠牲にすることになるのでは?

 

例えば家族や友人への愛とは、

どのように共存するのでしょう?

 

メロディウス
その問いは、

愛の形態の多様性に触れているね。

 

アリストテレスの「フィリア」(友愛)や

「エロス」(情愛)、

そして「アガペー」(無償の愛)を

思い出してほしい。

 

この歌詞が描く愛は、

おそらく「エロス」に近い。

 

すべてを一人に注ぐ愛の形だ。

しかし、それが他の愛を否定するわけではない。

 

むしろ、この愛の深さが、

他者への愛を強化する場合もあるだろう。


 

第3章 永遠の愛への問いかけ

少年
歌詞の最後に

「今もこれからも、僕の生涯の終わりまで」

という言葉があります。

 

この永遠の愛を約束する姿勢は美しいけれど、

現実的には難しいと感じます。

 

永遠の愛なんて存在するのでしょうか?

 

メロディウス
永遠の愛は、哲学的に言えば、

一種の理想だ。

 

人間の有限性を考えれば、

永遠という概念は現実とは

相容れないように見える。

 

しかし、この歌詞が伝えたいのは、

愛の時間的な長さではなく、

愛が持つ強度や質の永続性だろう。

 

瞬間ごとの愛が、

永遠に等しい価値を持つという考え方だ。

 

少年
つまり、永遠とは時間の長さではなく、

その瞬間の密度や深さに宿るということですね。

 

それは、まるで今この瞬間に集中する

瞑想のような感覚ですね。

 

メロディウス
その通りだ、少年。

この歌詞は、愛が永続的でありうるという

信念を語りながらも、

現実の限界を超えた理想的な愛を描いている。

 

それは人間の可能性を広げるメッセージだともいえる。


 

結論

少年
この歌詞には、

愛が人生のすべてを包み込む力を持つ

という強いメッセージが

込められているんですね。

 

天気の変化や永遠への憧れ、

すべてが愛の深さを描く

要素になっていると感じました。

 

メロディウス
その通りだ。この歌詞を通じて、

愛が持つ多様性、普遍性、

そして理想を学ぶことができる。

 

愛はただの感情ではなく、

人生を超えて続く信念や意志でもある。

 

この歌はそれを静かに、

しかし力強く語りかけている。

 

少年よ、この歌詞が君に示した

愛の哲学を胸に、日々を深く生きるがよい。