諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
FANTASTICS
春舞う空に願うのは
について哲学的に考察していく。
FANTASTICS「春舞う空に願うのは」MV
春舞う空に願うのはの歌詞
春舞う空に願うのは
この先も未来に君がいて
燃やした夢は灰になっても
ずっと強い光放つ
何が欲しいんだろう
何がしたいんだろう
消した夢の跡に残る
たった一度の100年なら…
君といたい
時間が降ってる場所で
僕らは手を伸ばす
掴めないものがそう一つある
最愛の君には伝わるだろうか
永遠はないから泣きたいんだと
あれから未来は座標を変えて
僕らの景色も変わってゆく
君を守る言葉が知りたい
サヨナラっていう代わりに
何が欲しいんだろう
何がしたいんだろう
あの日出会えた意味を知る
たった一度の100年なら…
君といたい
春を待ってた場所で僕らは手を伸ばす
何気ない日々をそう抱きしめる
最愛の君には伝わるだろうか
永遠はないから…
君のいた世界が眩しいんだと
序論
少年
「この歌詞を読むと、
何か心の奥が揺れるんだ。
切なくて、でも同時に強い光も感じる。
どうしてだろう?」
メロディウス
「その揺らぎは、歌詞に込められた
“時間”と“永遠”の狭間にある
人間の感情だからだろう。
少年よ、この詩は春の風のように柔らかく、
だが根底には哲学的問いが流れている。」
少年
「時間と永遠…?
僕はただ、この先の未来に
『君』がいてほしいと願う気持ちに
心を動かされたんだけど。」
メロディウス
「まさにそこだ。
その願いの根底にあるのは、
限りある時間への焦燥と、
手を伸ばす先にある“掴めないもの”への憧れだ。」
少年
「確かに、『永遠はないから泣きたいんだ』
っていう言葉、すごく胸に刺さったよ。
それって…人が永遠を望みながらも、
永遠じゃないことを知っているから?」
メロディウス
「その通りだ。
そして、歌詞全体を通して見えてくるテーマは、
“一度しかない人生”と“君”の存在が
織りなす儚くも強い意味だ。
では、少年よ、
共にこの詩を紐解いていこう。
第1章から始めるぞ。」
第1章 季節と時間の象徴
少年
「まず冒頭の
『春舞う空に願うのは』って、
すごく綺麗だよね。
春の空って、
なんだか新しい始まりの予感がする。
でも同時に、
過ぎゆく時間も感じる気がするんだ。」
メロディウス
「春は“始まり”の象徴であり、
同時に“移ろい”の季節でもある。
古来より人は春に
再生と希望を見出してきたが、
その希望には必ず“儚さ”が伴う。
だからこそ、この詩人は春の空に願う――
未来に『君』がいてほしいと。」
少年
「確かに、春って一瞬で過ぎてしまうもんね。
桜が咲いてもすぐ散ってしまうみたいに。
でも、だからこそ、僕らは強く願うのかな。
ずっと大切な人と一緒にいたいって。」
メロディウス
「その願いは“時間”に
対する抵抗とも言える。
人は皆、有限の時間の中で生きている。
だからこそ、“燃やした夢”が
たとえ“灰”になっても、何かを願い続ける。
その願いこそが、光を放つのだ。」
少年
「じゃあ、この
『燃やした夢は灰になっても
ずっと強い光放つ』って部分は、
夢の終わりじゃなくて、
その先にある強さのこと?」
メロディウス
「そうだ。
夢や希望は時に挫折や終焉を迎える。
しかし、その経験があってこそ、
人はさらに強い光を放つ存在になれるのだ。」
少年
「なるほど…
でもさ、灰になった夢に残る光って、
一体何なんだろう?」
メロディウス
「それは、“意味”だよ。
夢が砕けても、
その過程で何かを得て、何かを残す。
それは他でもない、
『君』との時間の中で形作られる強い光だ。」
第2章 儚さと強さの矛盾
少年
「次に、『永遠はないから泣きたいんだ』
っていう言葉…なんだか不思議だよね。
永遠がないからこそ、
泣くってどういう意味なんだろう?」
メロディウス
「それは人間が持つ“時間”への
切なる思いだ。
少年よ、人は皆、
限りある命の中で
愛や夢を育む。
しかし、永遠がないと
知っているからこそ、
その瞬間が尊く、涙が溢れるのだ。」
少年
「じゃあ、永遠なんて
本当は必要ないってこと?
だって、この100年の中で
君といたいって願っているわけだし。」
メロディウス
「鋭いな、少年。
それこそがこの詩の哲学だ。
“たった一度の100年”――
つまり有限だからこそ、
一瞬一瞬に価値が生まれるのだ。
永遠があれば、人は怠惰になる。
だが、限られた時間の中でこそ、
本当の愛や意味を見つけ出せる。」
少年
「でもさ、限られているからこそ
怖くもなるよね。
例えば、サヨナラって言葉を言う時とか。」
メロディウス
「だからこそ詩人は言うのだ。
『君を守る言葉が知りたい
サヨナラっていう代わりに』と。
別れは避けられない現実だが、
その代わりに、残された言葉や行動が
愛を証明する力になるのだ。」
少年
「サヨナラって言いたくないから、
もっと強い言葉を探す…
それって“君”のために
時間を超える言葉を紡ぐことなんだね。」
メロディウス
「その通りだ。
言葉は時間を超えて届くことがある。
そして、それが“永遠”を持たない世界で、
人が“永遠”を願う手段でもある。」
第3章 人が求めるもの
少年
「歌詞には
『掴めないものがそう一つある』
ってあるけど、それってやっぱり
“永遠”や“愛”のことなのかな。」
メロディウス
「そうだろう。
人が生きる中で追い求めるものの
多くは形がなく、手では掴めない。
しかし、
それを追う過程で人は成長し、
意味を見出す。
最愛の『君』もまた、その象徴だ。」
少年
「『最愛の君には伝わるだろうか』って、
伝えたいことがあるのに、
うまく伝わらない…
それも“掴めないもの”の一つだよね。」
メロディウス
「人の言葉や行動は時に不完全だ。
しかし、君を思う気持ち、
限りある時間を大切にする心は、
必ず相手に届くものだ。」
少年
「そっか。だからこの詩は、
未来や愛に対する願いを描きながら、
時間や儚さに立ち向かう強さを歌っているんだね。」
結論 時間の中で光を放つ“君”の存在
少年
「結局、この歌詞は
“永遠”がないことを嘆いているようで、
でも、その儚い時間だからこそ、
君といたいっていう強い願いを描いているんだね。」
メロディウス
「その通りだ。限られた人生の中で、
人は愛する人と共に過ごす時間を光に変える。
『君』がいることで、
燃やした夢も灰から光を放ち、
時間の中で輝きを残す。」
少年
「だから僕らは、
春舞う空に願うんだね。
未来に、君がいてほしいって。」
メロディウス
「そしてその願いこそが、
人間が永遠に抗いながらも生きる証なのだ。
少年よ、その願いを抱きしめながら、
新たな春へ手を伸ばそう。」