諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
Alexandros
Boy Fearless
について哲学的に考察していく。
- Alexandros「Boy Fearless」MV
- Boy Fearlessの歌詞・和訳
- 序論 「少年」とは誰か?
- 第一章 鏡像の囚われからの脱出
- 第二章 恐れなき存在―BOY FEARLESS
- 第三章 仮面の脱却と真の「声」
- 第四章 システムとゲーム―勝者としての自己
- 第五章 少年の力を侮るなー未来への挑戦
- 結論 「少年」の声が語るもの
Alexandros「Boy Fearless」MV
Boy Fearlessの歌詞・和訳
I don't know how long
it's gonna take
For my boy to come outside of the mirror
I don't know how long it's gonna take
But his mouth got something to tell ya
Mood is low
Mask off
Beats low
Game is on
I don't see why not
I'd be yelling to crowd
I don't really care about the fear
Ah
I don't care how long
it's gonna take
For that moon to cover up all the sinners
I don't care how long
it's gonna go
But his mouth don't seem to be shattered
Mood is low
Mask off
Beats low
Game is on
I don't see why not
I'd be yelling to crowd
I don't really care about the fear
BOY FEARLESS
He is talking in my head
Finesse
Talking in my head
BOY FEARLESS
He is talking in my head
Finesse
Talking in my head OH BOY
"Boy, I'm 'bout to tell you"
"Boy, I'm 'bout to tell you"
"Boy, I'm 'bout to tell you" Talking in my head oh boy
I don't like it when you give me the look
Feel like a SKY of VANILLA
I don't care when you underestimate
the power of the boy
Under the radar
Simmer up
Simmer down
Beats high
Game is on
Hear me now
When any of you pricks try to move
I won't hesitate to shoot
CLICK
I don't know how long
it's gonna take
For my boy to come outside of the mirror
I don't know how long
it's gonna take
But his mouth got something to tell ya
Mood is low
Mask off
Beats low
Game is on
I don't see why not
I'd be yelling to crowd
I don't really care about the fear
BOY FEARLESS
He is talking in my head
Finesse
Talking in my head
BOY FEARLESS
Is talking in my head
Finesse
Talking in my head OH BOY
"Boy, I'm 'bout to tell you"
"Boy, I'm 'bout to tell you"
"Boy, I'm 'bout to tell you"
Talking in my head oh boy
I don't know how long it's gonna take
For my boy to come outside of the mirror
I don't know how long
it's gonna take
But his mouth got something to tell ya
Mood is low
Mask off
Beats low
Game is on
I don't see why not
I'd be yelling to crowd
I don't really care the fear
"Boy, I'm 'bout to tell you"
"Boy, I'm 'bout to tell you"
"Boy, I'm 'bout to tell you"
Talking in my head oh boy
~日本語和訳~
※ネット翻訳のためご了承よろしくお願いします
どれだけ時間がかかるのか分からない
僕の“少年”が鏡の外に出てくるまで
どれだけ時間がかかるのか分からないけど
彼の口には君に伝えたいことがある
気分は沈んでる
仮面を外して
ビートは低く
ゲームは始まっている
理由はないけど、群衆に向かって叫んでいる
恐怖なんて気にしない
Ah
僕はどれだけ時間がかかっても構わない
その月が罪人たちをすべて覆うまで
どれだけ続くかは関係ない
彼の口が壊れない限り
気分は沈んでる
仮面を外して
ビートは低く
ゲームは始まっている
理由はないけど、群衆に向かって叫んでいる
恐怖なんて気にしない
BOY FEARLESS
彼が僕の頭の中で語りかける
Finesse
頭の中で語りかけている
BOY FEARLESS
彼が僕の頭の中で語りかける
Finesse
頭の中で語りかけている
OH BOY
「おい、今から教えてやる」
「おい、今から教えてやる」
「おい、今から教えてやる」
頭の中で語りかける、おい
君があの目つきで僕を見るのが嫌いだ
バニラ色の空のような気分になる
少年の力を侮るなんてどうでもいい
レーダーの下に隠れながら
熱くなったり、冷めたりして
ビートは高く
ゲームは始まっている
今、聞け
誰かが動こうとしたら
ためらわずに撃つぞ
CLICK
どれだけ時間がかかるのか分からない
僕の“少年”が鏡の外に出てくるまで
どれだけ時間がかかるのか分からないけど
彼の口には君に伝えたいことがある
気分は沈んでる
仮面を外して
ビートは低く
ゲームは始まっている
理由はないけど、群衆に向かって叫んでいる
恐怖なんて気にしない
BOY FEARLESS
彼が僕の頭の中で語りかける
Finesse
頭の中で語りかけている
BOY FEARLESS
彼が僕の頭の中で語りかける
Finesse
頭の中で語りかけている
OH BOY
「おい、今から教えてやる」
「おい、今から教えてやる」
「おい、今から教えてやる」
頭の中で語りかける、おい
どれだけ時間がかかるのか分からない
僕の“少年”が鏡の外に出てくるまで
どれだけ時間がかかるのか分からないけど
彼の口には君に伝えたいことがある
気分は沈んでる
仮面を外して
ビートは低く
ゲームは始まっている
理由はないけど、群衆に向かって叫んでいる
恐怖なんてどうでもいい
「おい、今から教えてやる」
「おい、今から教えてやる」
「おい、今から教えてやる」
頭の中で語りかける、おい
序論 「少年」とは誰か?
「Boy Fearless」における「少年」は、
単なる年若い存在ではなく、
自己の深層に潜む原初的な意志や
解放されていない可能性の象徴である。
カントの「理性は我々を目的へ導くが、
衝動はその始まりを指示する」
という言葉を借りれば、
この少年は理性によって
抑え込まれた衝動そのものだ。
鏡の中に閉じ込められた存在が、
やがてその枠を越えて
真実の声を発する瞬間こそ、
自己変革の始まりを告げる。
第一章 鏡像の囚われからの脱出
1 鏡像理論とラカンの自己の認識
幼児が初めて鏡に映る自分の姿を
認識する瞬間を「鏡像段階」と名付けた。
ここでの少年は、
自己を鏡像として捉えつつも、
本来の「自分」が鏡の枠内に囚われている。
この歌詞において
「少年が鏡の外に出るまで」の葛藤は、
ラカンが語ったような
「想像的な自己」と「現実の自己」
の乖離を示している。
2 鏡の向こうの「もう一人の自分」
「彼の口には君に伝えたいことがある」
というフレーズは、
真の自己が表現を求める声である。
この声は、ラカン的には
「象徴界」に入り込むための
通過儀礼ともいえる。
自分の内側にある
「他者としての自分」が
語りかける瞬間が、
自己変革への第一歩となる。
第二章 恐れなき存在―BOY FEARLESS
1 「恐怖」を超克する存在
「恐怖」を「気にしない」と
繰り返すこの歌詞は、
ニーチェの「超人」思想を想起させる。
超人とは、既存の価値観を超え、
自らの生を肯定する者である。
「Boy Fearless」はまさに
この超人的な精神を体現し、
恐怖に打ち勝つ存在として描かれている。
2 ハイデガーの「不安」と自己開示
ハイデガーは「不安」によって人は
「自己」に目覚めると述べたが、
ここでの「Boy Fearless」は、
自己の不安を超えて声を発する存在だ。
「不安」は存在への問いを促し、
ゲームの開始はその不安を
乗り越えた自己の確立を意味する。
第三章 仮面の脱却と真の「声」
1 ニーチェの仮面の哲学―真実は仮面の下にある
「Mask off」というフレーズは、
仮面を脱ぎ捨てることによる
自己開示を象徴している。
ニーチェは「真実とは仮面を被ったものである」
と述べたが、その仮面を外したとき、
人は真の自分を他者に向けて表現する。
2 他者との対峙における「素顔」の意味
他者と向き合うとき、
仮面の下にある素顔を
さらけ出すことは勇気を伴う。
「少年」はその恐怖を乗り越え、
素顔のままで群衆に叫びかける存在となる。
第四章 システムとゲーム―勝者としての自己
1 フーコーの権力論と「ゲームが始まる」瞬間
「ゲームは始まった」という表現は、
フーコーが語ったように、
あらゆる権力関係が
「戦い」や「戦略」として
機能することを示唆している。
ここでのゲームは、
社会のルールとシステムに
抗う戦いを象徴する。
2 「クリック」で象徴される決断の力
「CLICK」というフレーズは、
瞬時の決断を象徴する。
サルトルの「自由とは選択の連続である」
という言葉の通り、
この瞬間の選択が未来を左右する。
第五章 少年の力を侮るなー未来への挑戦
1 「バニラの空」と意味の生成
「バニラの空」とは、
意味が未分化な状態、
すなわちあらゆる可能性が存在する
「空白」を示している。
この空は、未来への挑戦と
自己の成長を象徴している。
2 可能性の潜在力を知る―サルトルの自由論
「少年の力を侮るな」
というフレーズは、
サルトルが説いた「実存は本質に先立つ」
という思想に通じる。
人間は自らの行為によって未来を創造し、
自分自身の本質を定義していくのだ。
結論 「少年」の声が語るもの
「Boy Fearless」は、
自己の内面に潜む力と
その解放のプロセスを描いた歌である。
鏡の中の「少年」は、
抑圧された自己であり、
それが解放される瞬間が
「ゲームの始まり」を告げる。
「恐怖」や「仮面」を乗り越えることで、
個人は真の自己と向き合い、
自由な選択をもって
未来を創造することができる。
ハイデガーの思想を通して解釈すれば、
この歌は、我々が自己の内なる声に耳を傾け
恐れることなく未来へ挑むための
哲学的な指南書ともいえる。
この分析を通じて、
「Boy Fearless」に潜むメッセージは、
哲学的に豊かな意味を持つことが
明らかになった。
ゲームは始まっている。
そのルールを決めるのは、
他ならぬ私たち自身である。
※すべてはメロディウスの趣味内での解釈となっておりますのでご了承ください。