音楽に哲学を

~日本のみならず国境を超えた音楽哲学がそこに~

【考察】OMI/Feel Gold feat.山下智久 歌詞の意味を哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

OMI
Feel Gold feat.山下智久

について哲学的に考察していく。

OMI「Feel Gold feat.山下智久」MV

www.youtube.com

Feel Gold feat.山下智久の歌詞

Into the night
絡まる欲望とMind games
1秒で崩れ落ちるくらい
理想越えた夜をあげよう
税密をほら魅せて
高まり出す感情
全て解放 Tonight
I don't wanna stop, 
say my name
脈打つ鼓動
触れる度 Take your heart
運命の予感をFeel
僕らとFinally
描いた夢を叶える
Reach for the stars
そのゴールドより高価
ダイヤよりRoyal
見せつけるFire
Ooh ooh ooh ooh oooh
その瞳はもう嘘つけない
Feeling every heartbeat
聞こえないよCloser
耳元でWhisper
Move your body, 
feel the vibe
Ooh ooh ooh ooh oooh
その瞳はもう嘘つけない
Floating in the moonlight
So we can make it
Into the wild
魅惑的なこの夜に
僕らはね相応しい
I don't wanna stop, 
touch my hand
目と目が合えば
君は抜け出せない
運命の予感をFeel
僕らとFinally
描いた夢を叶える
Reach for the stars
そのゴールドより高価
ダイヤよりRoyal
見せつけるFire
Ooh ooh ooh ooh oooh
その瞳はもう嘘つけない
Feeling every heartbeat
聞こえないよCloser
耳元でWhisper
Move your body, 
feel the vibe
Ooh ooh ooh ooh oooh
その瞳はもう嘘つけない
Floating in the moonlight
So we can make it
夢よりもBeautiful
Believe in magic
君だけのために
特別をもっと届けるDelight
Feel the love tonight in my arms
そのゴールドより高価
ダイヤよりRoyal
見せつけるFire
Ooh ooh ooh ooh oooh
その瞳はもう嘘つけない
Feeling every heartbeat
聞こえないよCloser
耳元でWhisper
Move your body, 
feel the vibe
Ooh ooh ooh ooh oooh
その瞳はもう嘘つけない
Floating in the moonlight
So we can make it

 

序論 夜という存在論的舞台

夜という時空間は、

ヘーゲルの「精神現象学」における

「否定的瞬間」と重なる。

 

それは、日常の束縛から

解放されると同時に、

新たな欲望と葛藤の場として

現れる瞬間である。

 

「Into the night」という言葉に潜むのは、

日中の明晰さから

夜の曖昧さへとダイブする行為であり、

カール・ヤスパースが語る

「限界状況」にも似て、

自己と他者が真実の姿で向き合う

領域への飛躍を象徴する。

 

第一章 欲望とマインドゲーム:自由意志と決定論の交錯

歌詞の中で「絡まる欲望とMind games

というフレーズが示すのは、

我々が持つ内的衝動と

それに抗う理性の闘争である。

 

スピノザ「自由とは欲望に従うこと」

と説いたが、

この自由は、必ずしも解放ではなく、

新たな束縛を生む。

 

「1秒で崩れ落ちる」という言葉は、

サルトル存在と無から引用すれば、

人間が瞬間の選択によって

自己の存在を決定する不安と似ている。

 

第二章 運命の予感と到達する夢:未来とは何か

「運命の予感をFeel」とは、

未来が既に予兆として

現在に存在していることを示す。

 

ここには、ハイデガー

「未来への投企」という概念が見出せる。

 

夢を叶えるという行為は、

現実からの逃避ではなく、

未来を「今ここ」に招き入れる創造的行為である。

 

歌詞の「描いた夢」は、

単なる幻想ではなく、

主体が構築する「本来的自己」の具現化である。

 

第三章 ゴールドよりも高価な価値:真なる価値の探求

「そのゴールドより高価、

ダイヤよりRoyal」という表現は、

経済的価値を超えた

精神的価値の追求を示唆する。

 

ニーチェ「価値を創造する者こそが

真に自由である」と述べた。

 

ここで言う「Fire」は、

消費的欲望の象徴ではなく、

生命の本質的エネルギー、

すなわち「意志の炎」としての価値を示している。

 

第四章「嘘つけない瞳」:自己認識と他者理解のジレンマ

「その瞳はもう嘘つけない」

というフレーズには、

レヴィナス「顔の倫理」が見える。

 

他者の瞳と対峙する瞬間、

人は己の嘘を隠すことができない。

 

瞳に映るのは単なる外面の情報ではなく、

他者の存在そのものであり、

そこに向き合うことは

自己の在り方を問い直す行為である。

 

第五章 月光の中の浮遊:有限な時間における超越的瞬間

「Floating in the moonlight」とは、

有限な時間の中で経験する一瞬の永遠を指す。

 

この表現は、カントの「崇高」の感覚に通じる。

 

崇高とは、有限な人間が無限を

垣間見る感覚であり、

ここで言う月光の中の浮遊は、

刹那的でありながらも永遠に響く瞬間の象徴である。

 

結論 「特別」とは何か―魔法と愛の本質

最後に語られる

「特別をもっと届けるDelight」は、

我々が他者に与えることのできる

最大の贈り物としての愛である。

 

プラトン『饗宴』において、

愛は人間を不完全から完全へと

導く媒介として語られる。

 

ここでの「Believe in magic」という表現は、

愛そのものが魔法のように

人間を変容させる力を持つことを示唆する。

 

終わりに

『Feel Gold』の歌詞は、

夜の中で繰り広げられる

人間の欲望、選択、そして自己の探求を

哲学的に描いている。

 

これは単なる恋愛の物語ではなく、

我々が存在することの意味を

問い直す試みである。

「ゴールドより高価、ダイヤよりRoyal」

という価値観の転換は、

ニーチェの言う「価値の再評価」を連想させる。

 

我々は、瞬間ごとの選択を通じて

自己を創造し、限られた時間の中で

「特別」という魔法を実現するのである。

 

※すべてはメロディウスの趣味内での解釈となっておりますのでご了承ください。