諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
について哲学的に考察していく。
- 東方神起「SWEET SURRENDER」MV
- SWEET SURRENDERの歌詞
- 第1章: パンドラの箱と八方塞がりの運命
- 第2章: 記憶と自己との対峙
- 第3章: 「甘美なる降伏」の倫理的意義
- 第4章: 自由への渇望と囚われの意識
- 結論: 「甘美なる降伏」とは何か?
東方神起「SWEET SURRENDER」MV
SWEET SURRENDERの歌詞
Yeah
You got me going...
Hmm
Mmm
開けてみりゃpandora だらけ
all the same
八方塞がりで乗り込んだ
Midnight Train
覚えのあるaroma
抉じ開ける記憶 believe that
次々輪になる輝き
逃げ場などないこの舞台のkey
Oh, いっそ飛び込みやいいんだ
Oh, sweet surrender
Mmmmmm, mmmmm
Ooh way you freaky,
freaky Ooh way you leaky,
leaky Mmmmm (Freaky, leaky)
意気地のないplan 出口は無いんだ
Let me surrender der-der-der
幽閉じ込めたいんだ 手口は降参
切り抜けたい mmm
Uh, uh, uh 耳もと迫るvoice
忘れられたままの broken toys
聞こえないように I'ma make a noise
Going crazy now, yeah
大目に見てforgive all
Sorry I got a duty call
時の船に乗ったって
正解なんかはない
No need to fight for both sides make it right
先ずは味わってよこの
Mmmmmm, mmmmm
Ooh way you freaky,
freaky Ooh way you leaky,
leaky Mmmmm (Freaky, leaky)
意気地のないplan 出口は無いんだ
Let me surrender der-der-der
幽閉じ込めたいんだ 手口は降参
切り抜けたい mmm
Better think twice
You better think twice
Better think twice uh, uh, un
Yeah, uh
手探りで掴むドアは
To the hell or heaven?
現在=未来=過去
Oh,いっそ飛び込みやいいんだ(Oh)
Oh, sweet surrender
(The sweetest surrender)
Mmmmmm, mmmmm
Ooh way you freaky,
freaky (Yeah, yeah)
Ooh way you leaky,
leaky Mmmmm (Freaky leaky)
意気地のない plan
出口は無いんだ
Let me surrender der-der-der
幽閉じ込めたいんだ
手口は降参
切り抜けたい mmm
Ooh way you freaky,
freaky Ooh way you leaky,
leaky Freaky, leaky
第1章: パンドラの箱と八方塞がりの運命
1.1 パンドラの象徴と人間の無知
歌詞の冒頭に現れる
「開けてみりゃ pandora だらけ」は、
パンドラが箱を開けた瞬間、
世界には災厄がもたらされた。
これは、好奇心や無知による
人間の悲劇を象徴する。
という概念を通じて、
人間の限界を認識することが
知恵の始まりであると説いた。
ここでの「パンドラ」とは、
避けられない運命や
予期せぬ困難に対する人間の無知を示している。
1.2 「八方塞がり」からの解放
「八方塞がりで乗り込んだ Midnight Train」は、
逃げ場のない状況に
直面している主人公の姿を表す。
この「八方塞がり」という言葉には、
人生の選択肢が
すべて閉ざされたように
感じる瞬間が反映されている。
しかし、その中で
「Midnight Train」に乗ることは、
未知への飛び込みであり、
新たな道を切り開く可能性を示唆する。
サルトルが語ったように
「人間は自由の刑に処されている」のだ。
この逃れられない自由の中で、
我々は常に選択を強いられるのである。
第2章: 記憶と自己との対峙
2.1 記憶のアロマと再生
歌詞にある
「覚えのある aroma 抉じ開ける記憶」は、
嗅覚による記憶の引き出しを示している。
この香りが、
過去の記憶を強烈に蘇らせる様子は、
に描かれるマドレーヌのエピソードと通じる。
記憶とは、
一見忘れられていても、
何かのきっかけで再び浮上し、
私たちに影響を与える存在である。
2.2 フリードリヒ・ニーチェと「永劫回帰」
「次々輪になる輝き」という表現は、
ニーチェは、
人生が無限に繰り返されるとしたとき、
その運命を愛する「運命愛」が
重要であると説いた。
この歌詞における「輝き」は、
人生の一瞬一瞬が永遠に
繰り返されることを示唆しており、
それをどう受け入れるかが、
存在に対する我々の態度を決定するのである。
第3章: 「甘美なる降伏」の倫理的意義
3.1 降伏と道徳の対立
「Let me surrender der-der-der」
という繰り返しは、
降伏することの甘美さと、
その背後にある倫理的な葛藤を象徴する。
降伏はしばしば弱さや
敗北と結びつけられるが、
ここではそれが一種の解放として描かれる。
「道徳法則の前では、
我々は自由であり、
自己を律することができる」と述べた。
しかし、時に降伏することが
道徳的選択肢であるのか、
という問いがここで浮上する。
カントの自由に関する議論では、
真の自由は自己を律する能力にあるとされた。
しかし、この歌詞における
「甘美なる降伏」は、
自己を律するよりも、
むしろ外部の力に対して自らを委ねる行為である。
カントの理論を逆説的に見ると、
この「降伏」は、一見自由の放棄に見えるが、
自己を解放する手段ともなり得るのだ。
第4章: 自由への渇望と囚われの意識
4.1 幽閉された存在と切り抜けたい欲望
「幽閉じ込めたいんだ 手口は降参」
という歌詞は、
囚われの身となることへの恐れと、
その一方で、降伏することで
得られる自由の探求を描いている。
ここでの幽閉は、物理的なものではなく、
むしろ内面的な囚われ、
すなわち人間の精神的な限界を示している。
「人間の自由は、彼の反抗の中にある」
と語ったように、
降伏はその反抗の一形態として捉えられるかもしれない。
4.2 サルトルと存在の不安
「耳もと迫るvoice
忘れられたままの broken toys」
という歌詞は、
「不安」の概念と関連している。
不安とは、我々が存在する意味を
見失ったときに感じるものであり、
ここでの「broken toys」はその象徴である。
存在の不安に直面することで、
人間は自らの存在を問い直し、
新たな意味を見いだす必要に迫られる。
結論: 「甘美なる降伏」とは何か?
東方神起の
『SWEET SURRENDER』に描かれる降伏とは、
単なる諦めではなく、
自己解放への道である。
それは、無知や不安に対する
受動的な反応ではなく、
むしろそれらを受け入れることで、
新たな自由を見いだす積極的な行為である。
降伏することは、
自己を手放す瞬間であり、
同時に自己を再発見する瞬間でもある。
このパラドックスこそが、
本楽曲における「甘美なる降伏」の本質である。
※すべてはメロディウスの趣味内での解釈となっておりますのでご了承ください。