諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
imase
EGOIST
について哲学的に考察していく。
imase「EGOIST」MV
EGOISTの歌詞
始めようぜ
今から未来まで見たものすべて
手にしたいぜ
悪くないね
ワガママな野望
この世全てを手にできるほど
1 10 100億超えてさ トリリオン
君とのロードマップじゃなきゃ
ハートが足んないの
たかだかラッキーボーイ
言われ飽きたの一か八かを賭けてさ トリリオン
世界をひっくり返そう
真面目な顔した 嘘つきのフィクション
2度と同じ負けは食らわないの
始めようぜ
今から未来まで見たものすべて
手にしたいぜ
悪くないね
好きにさせて
それが正義か
正しいかとかいいや
もう全て
手にしたいぜ
悪くないね
ワガママな野望
揉めない為の 躊躇う心
それなら僕が悪魔になりきろう
2人なりの喧嘩を
燻り続けた捨て駒の活路
馬鹿げた勝負に賭けてたいの
壊れそうな日だ
悲しさばかりが
溢れて
やるせないね
情けないね
落ちこぼれの
僕は君のさ
描いた
めちゃくちゃな
地図が
嘘じゃなくて
夢になって
救い出した
始めようぜ未来
夢中になって
ブレーキなんてとうにかからないよ
止まれないから
それが正義か
正しいかとかいいや
もう全て
手にしたいぜ
悪くないね
ワガママな野望
序論
少年と哲学者メロディウスが
交わす対話の舞台は、
EGOISTの歌詞が描く野望と葛藤、
そして未来への道筋にある。
この歌詞は一見
「ワガママな野望」や
「世界をひっくり返そう」
といった挑発的な言葉が目立つが、
その根底には夢と現実の
狭間で揺れる人間の心理が宿っている。
少年とメロディウスが、
この歌詞をどう読み解き、
哲学的な思索を深めるのか。
以下の対話では、
歌詞全体を三つのテーマに分けて
考察していく。
欲望と正義の交差点
僕がこの歌詞で
まず惹かれたのは、
「ワガママな野望」って
言葉なんだ。
何かを「全て手にしたい」
という欲望は、
良いことなのか
悪いことなのか。
それとも、
そんな線引き自体が
無意味なのかな。
君の問いは非常に興味深いね。
「正しいかとかいいや」
という言葉は、
一種の倫理的相対主義を
示している。
この歌詞では、
野望が善悪の枠を超えた
純粋なエネルギーとして
描かれている。
だが、それを行動に移す瞬間、
必ず正義や倫理との
摩擦が生じる。
ここで重要なのは、
「好きにさせて」
という主体性だ。
歌詞は正義を
放棄しているわけではなく、
個人の価値観が
世界を形作るという姿勢を
示しているように思えるよ。
それってつまり、
自分の欲望を
追求すること自体が
一つの正義になり得るってこと?
だとしたら、
「悪魔になりきろう」という
部分はどう解釈すればいい?
それは、欲望を
実現するためには
既存の価値観や秩序を
壊す覚悟が
必要だという宣言だね。
「悪魔になる」というのは、
道徳を超越する意思の象徴だ。
しかし、
この歌詞の面白いところは、
単なる破壊ではなく
「君とのロードマップ」が
必要だと言っている点だ。
つまり、この野望は
個人のエゴではなく、
関係性を通じて形を
なすものだと読める。
挫折と希望の共鳴
次に気になったのは、
「2度と同じ負けは食らわない」や
「落ちこぼれの僕」という部分。
ここには、
挫折や劣等感が感じられる。
でも、それを超えて
「世界をひっくり返そう」と
言っている。
これって、単なる
ポジティブ思考じゃないよね?
そうだね。
この歌詞には、
挫折や痛みを糧にする
力強さがある。
特に「壊れそうな日だ」
「悲しさばかりが溢れて」
というフレーズは、
人間の弱さや不安を
正直に描いている。
しかし、その後に
「君の描いためちゃくちゃな地図」が
「夢になって救い出した」と続く。
ここには、
個人の弱さを補完し、
希望へと導く
「君」の存在が不可欠なんだ。
つまり、これは
孤独な戦いではなく、
共鳴する存在と共に進む物語だ。
「君」っていうのが
具体的に誰なのかは
明示されていないけど、
だからこそ
広い解釈ができるよね。
仲間とか恋人とか、
あるいは
未来の自分自身かもしれない。
その通り。
哲学的に考えると、
「君」とは自己を超えた
他者性を指しているとも言える。
人間は自分だけでは
完成しない存在だ。
他者との関係性を
通じて初めて、
自分の限界を
超えることができる。
この歌詞は、
そのプロセスを
「めちゃくちゃな地図」という
象徴的なイメージで描いている。
計画通りではないけれど、
意図せずして救いとなるもの。
それが人生の美しさでもあるね。
未来への疾走
そして最後に、
「始めようぜ未来」
「夢中になってブレーキなんて
とうにかからないよ」
という言葉が、
全体のクライマックスだと思う。
この勢いと覚悟はすごい。
でも、こんなに
一直線で突き進むのって、
本当に正しいのかな?
その疑問は自然だね。
しかし、この歌詞は
「正しいかとかいいや」と
明言している。
未来に向かって突き進む時、
重要なのは
完璧な正しさではなく、
自分を突き動かす情熱だろう。
「ブレーキなんてかからない」
という言葉には、
全てを賭ける覚悟が
込められている。
ただし、それは
盲目的な行動ではなく、
「ワガママな野望」と
「君」との絆による共鳴が
基盤になっている。
じゃあ、この歌詞
全体を通して言えるのは、
夢を追うことと
他者との関係性、
その両方が大事だってこと?
その通りだ。
この歌詞が提示するのは、
夢や野望は個人の
内面から始まるが、
他者との関係性を
通じて形を成し、
未来を切り開くものだ
という哲学だ。
そして、その過程で生じる
葛藤や挫折もまた、
夢を追うエネルギーの
一部として
受け入れるべきだという
メッセージが
込められているように思う。
結論
歌詞を読み解いてみて
思ったのは、
未来に向かうこと自体が
一つの哲学的行為なんだってこと。
どんなに
「めちゃくちゃ」でも、
誰かと一緒に進むことで
夢になる。
その意味では、
この歌詞は単なる
物語じゃなくて、
僕らへの応援歌だね。
その通りだよ。
EGOISTは、
「トリリオンゲーム」
という物語の中で、
野望と葛藤、
そして希望を哲学的に
表現している。
この歌詞は、
僕らに自分の限界を超える
勇気と、その先にある未来を
描く力を与えてくれる。
そして、それこそが
人間にとっての最高の
「ゲーム」なのかもしれないね。