諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
AKASAKI
あどけ泣く
について哲学的に考察していく。
AKASAKI「あどけ泣く」MV
あどけ泣くの歌詞
あどけなく泣くから
私が守るから
どれだけの孤独をいつまで数えるの
あどけなく泣くから
私が守るから
重ねた温もりと
約束守るから
ねえどうして泣くの?
理解していいの?
そんな曖昧な言葉で君を包むけど
薔薇の棘が刺すように
期待したのこっちへ来ること
華奢な体委ねてくるとそんなことなく
大層で 非力な目で私を見るの遠くへ行かないで
あどけなく泣くから
私が守るから
どれだけの孤独をいつまで数えるの
あどけなく泣くから
私が守るから
重ねた温もりと
約束守るから
期待したのこっちへ来ること
華奢な体委ねてくるとそんなことなく
大層で儚い目で私を見るの遠くへ行かないで
あどけなく泣いても
君は見向きもせず
それでも君の手は私が守るから
サヨナラをする時
笑顔で手を振るの私を嫌いでも
君のこと好きだよ
あどけなく泣くから
私が守るから
どれだけの孤独をいつまで数えるの
あどけなく泣くから
私が守るから
重ねた温もりと
約束守るから
序論
この歌詞を読むと、
まず心に浮かぶのは
「守る」という行為の重みだ。
何かを守ることは
美徳のように思えるけど、
同時にそれは誰かの
弱さや孤独、
そして関係性の
複雑さを含んでいる。
君はこの「守る」という
テーマについてどう考える?
興味深い問いだ。
守るという行為は
表面的には他者への
献身のように見えるが、
深く掘り下げれば、
それは「守る側」の
意志や自己満足、
あるいは恐れから
来ている場合もある。
この歌詞には、
「あどけなく泣く」という
純粋さと弱さに惹かれながら、
それを守ろうとする
主体の矛盾や苦悩が
描かれている。
それがこの詩の
核心かもしれないな。
孤独を数えるという行為
歌詞の中で
特に気になったのは
「どれだけの孤独を
いつまで数えるの」
という部分だ。
孤独を「数える」って、
どういうことなんだろう?
孤独というのは
感覚であって、
数えられるようなものじゃ
ない気がするんだ。
その通りだ、
孤独は物理的な単位で
測れるものではない。
しかし、人間は
しばしば抽象的な感覚を
具体化しようとする。
孤独を数えるという行為は、
心の中でその痛みを可視化し、
自分自身に理解させようとする
試みだと言えるだろう。
そして、ここには
「いつまで」という
時間の制約も
付け加えられている。
つまり、この孤独が
永遠に続くものではないと
信じたい気持ちが
含まれているのだ。
でもその「いつまで」
という言葉には、
期待と不安が
入り混じっている感じがする。
期待は「終わるはず」
という希望、
不安は「終わらないかもしれない」
という恐れ。
この部分を読むと、
その両方が歌詞全体に
漂っている気がするな。
守るという矛盾
次に触れたいのは
「私が守るから」
という言葉だ。
この言葉が
繰り返されることで、
守ることへの強い決意が
感じられるが、
その裏側には
どこか脆さも見える。
「守る」という
行為は本来、
他者のためで
あるはずなのに、
ここではその行為が
「私」の存在理由になっているようだ。
確かに。
「君を守る」というのは
一見すると他者への
無償の愛のように見えるけど、
よく考えると、
それは
「守ることで自分の
価値を証明したい」
という自己中心的な
動機にも見えるんだ。
それが矛盾だよね。
さらに言えば、
この「守る」という
言葉の背景には、
対象となる「君」が
動かない存在であることが
前提にある。
歌詞の中で
「華奢な体委ねてくると
そんなことなく」
という一節があるが、
これは「君」が守られる側に
甘んじていないことを
示唆している。
つまり、守りたい側と
守られる側の意志が
必ずしも一致していないのだ。
永遠の約束と儚さ
「重ねた温もりと約束守るから」
というフレーズにも
注目したい。
約束って永遠を
前提にしているように
思えるけど、
この歌詞全体を通して
感じるのはむしろ儚さなんだ。
永遠に守ると言いながら、
それができない現実を
どこかで知っている気がする。
その通りだ。
この歌詞は、希望と儚さ、
永遠と一瞬といった
相反する概念が
混在しているのが特徴的だ。
「サヨナラをする時
笑顔で手を振る」
という部分も、
それを象徴している。
守ると誓っているのに、
結局は別れが訪れることを
受け入れている。
約束を守るという
意志の強さと、
時間の流れによって
それが破られる運命的な
儚さがここに描かれている。
結論
この歌詞を通して
感じたのは、
人間関係の中にある
希望と矛盾だ。
守るという行為は
美しいけど、
それが純粋な献身ではなく、
自己の欲望や不安と
結びついている場合もある。
そして、守るという
行為自体が
永遠ではないことを、
この歌詞は暗に示している。
そうだな。
この歌詞の本質は、
純粋さや愛の中に
潜む儚さと
矛盾を描いているところにある。
守る者と守られる者、
その関係性の中で
揺れる感情は、
私たちが生きる上で
避けられないテーマだ。
この歌詞を通して、
守るという行為を
もう一度深く考える機会を
得たように思う。
そして、孤独や別れと
向き合いながらも、
最後に「君のこと好きだよ」と
言える強さが、
この歌詞の一番の魅力だね。
愛すること、
守ること、別れること、
その全てを
受け入れる強さを持つことが、
この歌詞の語り手の美しさなんだ。
同感だ。
儚さの中にある美しさ、
それを受け入れることこそが
人生の核心なのかもしれないな。
この歌詞は
それを私たちにそっと教えてくれる。