音楽に哲学を

~国境を超えた音楽哲学がそこに~

【歌詞考察】40mPとsasakure.UK/はじまりの未来 この曲の意味とは?劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミクのオープニング主題歌を哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

40mP&sasakure.UK
はじまりの未来

について哲学的に考察していく。


 

「はじまりの未来」MV

www.youtube.com


はじまりの未来の歌詞

光、未来
相のうた追う
迂回、出逢い
ハジメマシテ
問うから またね
舞台の裏添う
続いていく未知の一
君が笑う景色の砂が好き、
で色付くようにね
嬉しい日も悲しい日もうたと共にいるよ
あの坂道も回り道も君と居ればほらね、
ミュージックえそんな日常?どんな日常?
答案に、収まらないね 不思議
風に溶けた音符の群れが渇いた心の声とハモって
隠してきた本当の嘘がヘッドフォンに響いた
内緒話も独り言も
君の手にかかれば、ミュージック
息継ぎしたら生まれたての季節を吸い込んだ
変わりゆく景色の空白を変わらない歌声が彩るよ
忘れ物に気付いた通学路
躓いた問いを絡まった過去を解いたら、一歩先
走り出す未来のすぐそばで夢にまみれて今を抱く
号 踏切いつでも
音楽はもう、止まらない
あの笑顔もナミダも君のうたまだ、歌えるよ
青空の下でこの夏を再生
聴いてよ
こんなうた どう?
「無題」デモ
ワンフレーズの衝動
じゃあ、またね
1秒後に会おう
終わらない未知で一


 

序論

 

この歌詞、
なんだか不思議だね。

言葉が流れるように紡がれて、
未来と過去、出逢いと別れ、
音楽と日常が
交差している感じがする。

だけど、一つの核心が
どこにあるのか、
つかみきれない。

それは自然なことだ。
この歌は「始まり」と
「未来」というテーマを
軸にしているようだが、
それらは常に多義的で、
ひとつの形に収まらない。

歌詞に表れる「未知」という
言葉が象徴的だね。

我々は、まずこの「未知」を
どう捉えるかから始めよう。


 

未知という時間

 

「未知」って言葉が
印象的だよね。

未来は未知、
だけど歌詞では
「続いていく未知の一」とあって、
「未知」は続いていくものとして
描かれている。

それって、未来が
無限に広がることを
意味してるのかな?

そうだとも考えられる。
ただ、この歌詞では
未来だけではなく、
現在もまた「未知」の中に
あるのではないかと思う。

「舞台の裏添う」
「変わりゆく景色の空白を
変わらない歌声が彩る」
とあるように、
日常の中に埋もれた
「未知」が歌詞全体を包んでいる。

「未知」とは、
未来だけではなく、
我々が今いる時間
そのものの可能性だ。

 

そうか。
今この瞬間も、
実はまだ見えない
可能性に満ちてるんだね。

でも、それを
感じるのって難しいよ。

どうして人は「未知」を
忘れちゃうのかな?

それは「日常」という
名の秩序の中で、
時間をただ流れるものとして
捉えがちだからだ。

だが、この歌は
「音楽」という力で、
日常に埋もれた「未知」を
呼び覚ましている。

「音楽」は我々が
当たり前だと思い込んでいる
現実を再編する力を持つ。

それが「聴いてよ」
「こんなうたどう?」という
問いかけに
表れているのではないか?


 

音楽と日常の再構築

 

音楽が日常を再編する力か…。
確かに、
「君といれば、ほらね、
ミュージック」という
フレーズがあったね。

何気ない日常が
音楽で変わる瞬間が
描かれている気がする。

そうだ。
「日常」というものが
単なる繰り返しに見えるとき、
音楽はその中に
新しいリズムや色彩を持ち込む。

そして「君」との関係が
その音楽の核になっているのが
この歌詞の特筆すべき点だ。

「君が笑う景色の砂が好き」
というように、
他者の存在が日常を
特別なものに変える力を
持っていると歌っている。

 

じゃあ、「君」って
一体誰なんだろう?

歌詞では具体的に
言及されていないけど。

「君」は単なる
個人ではなく、
他者全般、あるいは
過去の自分や
未来の自分とさえ
捉えられるかもしれない。

この多義性が、「未知」を
テーマとする歌詞における
「君」の存在を
象徴的なものにしている。


 

問いと答えを越えて

 

でもさ、この歌詞には
「答案に、収まらないね 不思議」
とあるよね。
問いがあって
答えがあるのが普通なのに、
答えが収まらないって
どういうことなんだろう?

それは人生そのものが
「問いと答え」の
繰り返しを
超えたものだからだろう。

答えは一時的に与えられるが、
時間と共に問いがまた生まれる。

この歌詞が提示する
「不思議」とは、
答えそのものではなく、
問い続けることの
豊かさを指しているのだと思う。

そしてそれは「音楽」の
本質ともつながっている。

音楽は決して
固定されたものではなく、
常に新たな解釈と体験をもたらす。

 

そうか。
音楽も人生も、
「終わらない未知」ってことか。

それが「変わりゆく景色の
空白を変わらない歌声が彩る」
っていう表現にも
繋がってるんだね。

その通りだ。
この歌詞が描く未来とは、
決して完成されたものではなく、
「未知」と共にあることの
喜びを示しているのだ。

だからこそ、
「君の手にかかれば、
ミュージック」
といったフレーズで、
その未知を他者や
音楽と共に楽しむことを
提案している。


 

結論

 

結局、この歌は
「未知」を受け入れて
生きることの豊かさを
教えてくれてるんだね。

未来も過去も音楽も、
全部が交わって
新しい「今」を生み出している。

その通り。
この歌詞の核心は、
固定された答えを
求めるのではなく、
変化し続ける日常や感情、
時間の流れの中に
身を委ねること。

そして音楽はその旅路に
寄り添う存在であり、
「ミュージック」という
言葉が象徴するように、
人生そのものが一つの
音楽であることを
教えてくれている。

 

そう考えると、
この歌詞の最後にある
「1秒後に会おう」って
言葉がすごく響いてくるよ。

どんな瞬間も
新しい始まりなんだね。

そうだ。
だからこそ、
我々は「未知」を
恐れるのではなく、
楽しむべきだ。

この歌詞が語りかけるように。