音楽に哲学を

~国境を超えた音楽哲学がそこに~

【歌詞考察】日向坂46/卒業写真だけが知ってる この曲の意味とは?春の桜が別れと始まりを表すこの音楽を哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

日向坂46
卒業写真だけが知ってる

について哲学的に考察していく。



 

日向坂46「卒業写真だけが知ってる」MV

※更新され次第アップします


卒業写真だけが知ってるの歌詞

何回目の桜だろう?
風に花びらが舞い散ってる
この季節がやって来ると
なぜだか切なくなってしまうんだ
終わりの季節なのか?
それとも始まりの季節なのか?
後になって振り向けば
全ては思い出の”上書きさ
ずっと忘れられないのは
君と出会った春の日
卒業写真だけが知ってる
好きだ好きだ好きだ好きだ
僕が好きだったこと
もしもあの時告白してたら
今そばにいてくれたかな
最後の教室で君が
みんなとスマホで目撮りしながら
「青春が終わっちゃたね」と
呟いていたことを覚えてる
それぞれの人生が
いくつもの道に分かれていると
あの頃は何もかも
気づかないまま手を振った
まさかそれが本当の
サヨナラになるなんて…
卒業写真 開くその度
今も今も今も今も
胸が苦しくなる
左の3段目で微笑んでる
君のこと今でも好きだ
卒業写真だけが知ってる
好きだ好きだ好きだ好きだ
僕が好きだったこと
もしもあの時告白してたら
今そばにいてくれたかな
あの頃からずっと
何にも変わらない
一生好きでいる
「私も好きだったのに…」


 

序論

少年
「この歌詞には不思議な感覚があるんだ。

 

桜の季節が来るたびに切なさが

胸に込み上げて、

思い出がどんどん上書きされていく。

 

でも一つだけ変わらないのは、

君への想いだって。

 

これって何だろう?」

 

メロディウス
「少年よ、この歌詞には時間と記憶、

そして感情の絡み合いが描かれている。

 

春という季節は、

終わりと始まりが

交錯する特別な時間だ。

 

歌詞の主人公は、その時間の流れの中で

自らの未熟さと後悔を

噛みしめているようだね。

 

では、その切なさの本質を、

章ごとに考えてみよう。」


 

第1章 桜と季節の哲学

少年
「桜の花びらが舞い散ると、

どうして切なくなるんだろう?

 

終わりの季節なのか?

それとも始まりの季節なのか?』って

疑問は僕もよく考えるけど、

どちらだと思う?」

 

メロディウス
「桜は散りゆく美しさの象徴だ。

 

日本文化では、『物の哀れ』という

感覚が根付いている。

 

桜が満開になり、散り始める一瞬には、

終わりと始まりの両方が宿っている。

 

君の心が切なくなるのは、

桜がその矛盾を象徴しているからだよ。

 

人間の感情は、

始まりに期待を寄せる一方で、

終わりを恐れるからね。」

 

少年
「そうか、だからこの歌詞の主人公も、

卒業という終わりと

新しい生活の始まりの間で揺れているんだね。

 

だけど、なんでそんなに思い出を

上書きしていくのに、

君への想いだけは忘れられないんだろう?」

 

メロディウス
「それは次の章で深めよう。

人間は選び取る記憶と忘れる記憶を持っている。

 

そして、桜のように特別な瞬間に宿る感情は、

時を超えて生き続けるのだ。」


 

第2章 記憶と感情の持続性

少年
「『後になって振り向けば

全ては思い出の上書き』って、

ちょっと悲しい感じがするよね。

 

でも、忘れたくないこともあるのに、

どうして上書きされちゃうの?」

 

メロディウス
「記憶というものは、

静止しているわけではない。

 

人間の記憶は、新しい経験や感情に

影響されて常に再構築されるんだ。

 

だが、特に強い感情に結びついた記憶は、

何度再構築されても消えない。

 

歌詞の主人公にとって、

『君と出会った春の日』がそれにあたる。」

 

少年
「それが『卒業写真だけが知ってる』って

部分に繋がるんだね。

 

写真が記憶を保存するみたいに、

 

その瞬間の感情が主人公の中で

生き続けているんだ。

 

でも、それがどうして胸が苦しくなるんだろう?」

 

メロディウス
「それは、未完の感情が

記憶の中で止まっているからだ。

 

『もしもあの時告白してたら』

という後悔は、

主人公にとって

成し遂げられなかった願望の象徴だ。

 

後悔の記憶は、過去を修正できない

現実を突きつけるから苦しくなるのだよ。」


 

第3章 青春の終焉と時間の分岐点

少年
「『それぞれの人生が

いくつもの道に分かれている』って言葉、

なんだか怖いよ。

 

昔は、みんな同じ時間を共有していたのに、

気づいたら違う道を歩いているなんて。」

 

メロディウス
「それが人生というものだ。

青春は、一つの時間軸に

多くの人が集まる特別な季節だが、

成長とともに分岐が訪れる。

 

それは避けられない運命だ。

 

しかし、分かれた道が違うとしても、

かつて同じ場所にいたという記憶は残る。

 

その記憶が歌詞の主人公にとっての

『卒業写真』だ。」

 

少年
「でも、その写真を開くたびに

胸が苦しくなるって、

やっぱり良いことじゃないよね?」

 

メロディウス
「痛みを伴う記憶も、

君の存在を形作る大切な一部だ。

 

その痛みがあるからこそ、

主人公はあの頃の自分を振り返り、

失われたものの大切さを知るんだ。」


 

第4章 未告白の想いと「もしも」の哲学

少年
「『もしもあの時告白してたら』って、

本当にそうしてたら何か変わってたのかな?」

 

メロディウス
「『もしも』という思考実験は、

未来への希望を持つ一方で、

現実を曖昧にする危険もある。

 

だが、主人公にとって『もしも』は

過去の選択を再評価する手段でもある。

 

告白しなかった自分を悔やみつつ、

その決断の背景にいた

当時の自分を認めているとも言える。」

 

少年
「じゃあ、結局何が

正解だったんだろう?

告白するべきだったのかな?」

 

メロディウス
「正解は存在しないよ、少年。

 

ただ、この歌詞の最後に

『私も好きだったのに…』という

一言がある。

 

これは、主人公が望んでいた

可能性が本当に存在していたことを

暗示している。

 

だが、過去の選択が

間違っていたと断じるのではなく、

その選択を受け入れることが重要だ。」


 

結論 時間と感情の超越

少年
「結局、この歌詞が

伝えたいのは何なんだろう?」

 

メロディウス
「この歌詞は、

時間の流れの中で生まれる切なさと、

それを抱えて生きる

人間の美しさを描いている。

 

記憶と感情は、過去に囚われるだけでなく、

未来へと繋がる力を持っている。

 

主人公の胸の苦しさは、

後悔だけでなく、

かつて愛したことの証でもある。

 

そして、写真に残された笑顔が語るように、

青春の輝きは永遠に

心の中で生き続けるのだよ。」

 

少年
「写真が記録するのは、

瞬間の姿だけじゃなくて、

その時の感情も含まれているんだね。

僕も、この瞬間を大切に生きようと思うよ。」

 

メロディウス
「そうだ、少年。

記憶と感情は、

君自身の物語を形作る

大切な要素だ。

 

それを忘れずに、

今を積み重ねていきなさい。」