諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
ROSÉ
stay a little longer
について哲学的に考察していく。
- ROSÉ「stay a little longer」MV
- stay a little longerの歌詞
- 序論 言葉が描く感情の迷宮
- 第1章 愛の本質と「今」の儚さ
- 第2章 愛と憎しみの相互作用
- 第3章 存在の空虚と依存
- 第4章 愛の深淵と倫理的な問い
- 結論 愛と別れが問いかける存在の本質
ROSÉ「stay a little longer」MV
stay a little longerの歌詞
Say what you want to, babe
言いたいことを言えばいい、ベイビー
But you know that you’re talking in circles
でも、自分が堂々巡りしてるのはわかってるはず
Tell me lies, like we okay
嘘をついて、まるで大丈夫なふりをして
Promise till your face turns purple
顔が紫になるまで愛を誓うけど
That you gon’ love me, love me
私を愛する、愛するって言うけど
One day you gon’ love me right
いつか私をちゃんと愛するって
Shame on me for trusting you once, trusting you twice
一度、二度とあなたを信じた私がバカだった
Yeah, we had only and nothing but time
ただ時間だけはあった私たち
But some things just change overnight
でも、何かが一晩で変わってしまった
Don’t know who you think you’re kidding, babe
誰を騙せると思ってるの、ベイビー
Yeah, you’re not the same, not the same
もうあなたは同じじゃない、同じじゃない
Yeah, we had good days and light on our side
私たちには良い日々と希望があったけど
But you fucked up and you know that I’m right
でも、あなたが台無しにした、そして私が正しいのはわかってる
I don’t know who you think you’re kidding, babe
誰を騙せると思ってるの、ベイビー
Yeah, you’re not the same, not the same, not the same
もうあなたは同じじゃない、同じじゃない、本当に違う
Pick it up, up
拾いなさい、ほら
Drop your keys, come get your stuff, yeah
鍵を置いて、荷物を取りに来て
Find a new heart to confide in
新しい心の拠り所を見つけなさい
Did letting me down get tiring?
私を失望させるの、疲れた?
I keep on walking through all of the memories that I had with you
あなたとの思い出をずっと振り返りながら歩き続ける
And I don’t miss it, the way you felt my love
でも、もう恋しいとは思わない、あなたが私の愛を感じていたあの頃
Yeah, we had only and nothing but time
ただ時間だけはあった私たち
But some things just change overnight
でも、何かが一晩で変わってしまった
Don’t know who you think you’re kidding, babe
誰を騙せると思ってるの、ベイビー
Yeah, you’re not the same, not the same
もうあなたは同じじゃない、同じじゃない
Yeah, we had good days and light on our side
私たちには良い日々と希望があったけど
But you fucked up and you know that I’m right
でも、あなたが台無しにした、そして私が正しいのはわかってる
I don’t know who you think you’re kidding, babe
誰を騙せると思ってるの、ベイビー
Yeah, you’re not the same, not the same, not the same
もうあなたは同じじゃない、同じじゃない、本当に違う
Oh, what a shame, nothing’s the same
ああ、なんて残念、何もかも変わってしまった
All of my love, you put it to waste
私の愛を全部、あなたが無駄にした
And you can keep pointing the finger
そしてあなたはずっと指を差し続ける
Thought it’d be us, go figure
私たちだと思っていたのに、まさかね
Yeah, we had only and nothing but time
ただ時間だけはあった私たち
But some things just change overnight
でも、何かが一晩で変わってしまった
Don’t know who you think you’re kidding, babe
誰を騙せると思ってるの、ベイビー
Yeah, you’re not the same, not the same
もうあなたは同じじゃない、同じじゃない
Yeah, we had good days and light on our side
私たちには良い日々と希望があったけど
But you fucked up and you know that I’m right
でも、あなたが台無しにした、そして私が正しいのはわかってる
I don’t know who you think you’re kidding, babe
誰を騙せると思ってるの、ベイビー
Yeah, you’re not the same, not the same, not the same
もうあなたは同じじゃない、同じじゃない、本当に違う
序論 言葉が描く感情の迷宮
少年:
今日取り上げたい歌詞はROSÉの
「Stay a Little Longer」だ。
別れの痛みと愛の執着を描いた
この歌詞は、
一見するとシンプルな感情の
吐露のように思えるけれど、
深く掘り下げると
愛と存在についての
哲学的な洞察が隠されている気がする。
どう思う?
メロディウス:
そうだね、少年。
この歌詞には、愛する者を失う恐怖や、
自分の存在が
その相手によってどう定義されるか
という問題が含まれているようだ。
愛の中での「自己」と「他者」の
境界がどこにあるのか、
そしてその境界が揺らいだとき、
何が残るのか――
これを考える良い機会だと思う。
では、第1章から始めようか。
第1章 愛の本質と「今」の儚さ
少年:
最初の歌詞、
「Stay a little longer, take a little longer,
to pack up your bags, you’re movin’ too fast」。
これには、時間に対する
切実な願いが込められているよね。
「今」という瞬間が逃げていく感覚、
愛する人が物理的にも
精神的にも遠ざかっていく
その焦燥感が強調されている気がする。
メロディウス:
確かに。
「今」は常に過去へと滑り落ちる。
そして、愛する人と共有する
「今」は特別に儚い。
哲学者マルティン・ハイデガーも
言ったように、
時間は存在そのものを定義するものだ。
愛する人がいなくなるということは、
その時間が永遠に失われる感覚を伴う。
歌詞の「movin’ too fast」という言葉には、
愛する者と共有する「時間」が
不可逆的に奪われる恐怖が
表現されているのではないかな。
第2章 愛と憎しみの相互作用
少年:
次に興味深いのは
「Make me wanna hate you,
so I don’t have to miss you」という部分。
憎しみを愛の代替として望む気持ちは、
どう解釈すればいい?
メロディウス:
それは非常に人間的な矛盾だね。
憎しみと愛は同じ感情の表裏一体とされている。
愛が失われたとき、
それに伴う痛みを避けるために
憎しみに変換することがある。
だが、本質的には、
それも愛の延長線上にある。
ここで歌詞の主人公は、
自らを守るために相手を憎もうとするが、
それは愛の深さを
さらに際立たせていると言える。
少年:
なるほど。
つまり、憎しむことで相手を
「欠如」の対象から
「拒絶」の対象に変えようとしているのか。
メロディウス:
そうだ。
だが、その試みはいつも不完全だ。
憎しみは愛を隠す仮面でしかないからね。
第3章 存在の空虚と依存
少年:
「I can’t stand these four walls without
you inside them」という歌詞には、
存在の空虚さが際立っている。
愛する人がいないことで、
自分の環境すら耐えられないと感じる。
この依存は健全だと思う?
メロディウス:
哲学的に見ると、
この依存は人間の本質を表している。
述べたように、
人間は「他者との関係性」を
通じて自分を理解する存在だ。
愛する者がいなくなることで、
その関係性が断ち切られ、
自己の存在が不安定になる。
この歌詞は、主人公が
「自己」を再構築できず、
相手を通じてのみ存在を
実感していることを示している。
少年:
でも、そこに
「Build us a castle,
then leave me in silence」
という矛盾があるね。
愛のために築いたものが、
逆に孤独を強調してしまうなんて悲しいよ。
メロディウス:
その通りだ。
愛の中で築かれる城は、
同時に「失われたもの」の象徴となる。
これは、人間が永遠に
完全な愛を求めながらも、
それを保持することが
不可能であるという存在の悲劇を反映している。
第4章 愛の深淵と倫理的な問い
少年:
「What if I tangled some rope round
your feet into the ocean?
‘Cause I’m in too deep」。
この部分は衝撃的だ。
愛の深さが、
暴力的な独占欲にまで繋がっている。
この感情は正当化できるの?
メロディウス:
これは愛の深淵を示しているね。
エーリッヒ・フロムは愛を
「成熟した形」と「未熟な形」に
分けたけれど、
この歌詞は未熟な愛の危険性を
浮き彫りにしている。
成熟した愛は相手の自由を尊重するが、
未熟な愛は相手を所有しようとする。
しかし、ここで重要なのは、
この感情が「理解されない苦しみ」から
生じていることだ。
倫理的にはその感情を
行動に移すことは許されないが、
その痛み自体を否定することはできない。
結論 愛と別れが問いかける存在の本質
少年:
メロディウス、
この歌詞全体を通して、
愛とは何なのか、
深く考えさせられたよ。
別れの痛みを通じて、
自分がどれだけ相手に依存しているか、
そしてその依存が
自分の存在を
どれほど揺るがすかを描いているように思う。
メロディウス:
そうだね、少年。
愛は、人間の存在を最も美しく、
そして最も脆くする力だ。
この歌詞は、その力がもたらす
幸福と苦しみの両面を描いている。
哲学的に言えば、愛は自己を
超越する行為でありながら、
常に自己に戻ってくる。
相手がいなくなったときに
感じる虚無感は、
愛が私たちの存在に
どれほど深く刻み込まれているかを
物語っているんだ。
少年:
でも、最終的に主人公は
「Please, won’t you stay?」
と訴え続ける。
愛とは、どれだけ苦しくても、
手放すことができないもの
なのかもしれないね。
メロディウス:
その通りだ。
愛は人間にとって
究極の矛盾を含む感情だ。
それでもなお、人は愛を求め、
愛によって存在を定義し続ける。
それが人間の美しさであり、
悲しさでもあるのだろう。