諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
TAKU INOUE
ライツオフfeat.なとり
について哲学的に考察していく。
- TAKU INOUE「ライツオフfeat.なとり」MV
- ライツオフの歌詞
- 序論
- 第1章 傀儡としての自己と「僕のまま」
- 第2章 矛盾と解放としての「革命」
- 第3章 暗闇と光、そして「Lights Off」
- 第4章 愛、共存、そして悪魔への変容
- 結論
TAKU INOUE「ライツオフfeat.なとり」MV
ライツオフの歌詞
右→左受け流すみたいな
しがない自分を映したような、
破れ鏡
まるで傀儡みたいだ
きらめいてばっかで
色をなくした全部、奪ってよ
もっと世界に
今日も一人きり歩き疲れた足で踊るよ
望み通りいかない、昨日今日どんな、
深い暗闇でも煙に巻いてねえ、
明かりを消して
ねえ、ダーリン
革命はこれから、
君が望むなら僕も踊るから、
いっそ空回りだって踊るから至って、
僕のまま
Lights Off思うまま
ねえ、ダーリン
革命はこれから、
君とふたりなら僕も踊るから、
いっそ暗闇に逃げ込めたら
至って、僕のまま
Lights Off
右脳左脳の俯瞰的衝動
I妄想の裏で歌った emotion
「どれも違うな」
右往左往で鳴る情動は
Cry 妄想の羅列ばっかだった
爆ぜる、かの走馬灯
望み通りいかない、
昨日今日どんな、
深い暗闇でも煙に巻いてねえ、
明かりを消して
ねえ、ダーリン
安っぽい愛の歌、
身に纏うようなこんな毎日がきっと
僕も君も願っていた、
嘘じゃないなら
Lights Off思うまま
ねえ、ダーリン
革命はこれから、
君とふたりならただ、望むなら
いっそ、悪魔にだってなれるから
まだ、僕のまま
Lights Off
ねえ、ダーリン
革命はこれから、君とふたりなら
Lights Off
序論
少年:
「メロディウス、この歌詞、
なんだか心に刺さるような
不思議な感覚がするよ。
でも、よく読むと
矛盾しているようにも見えるし、
何を伝えたいのか曖昧な部分も多い。」
メロディウス:
「そうだな、少年。
曖昧さや矛盾こそが、
この歌詞の本質を
表しているのかもしれない。
この詩を通じて、
自己の存在、愛、革命といったテーマが
浮かび上がってくる。
それを順に解きほぐしていこうではないか。」
第1章 傀儡としての自己と「僕のまま」
少年:
「歌詞の中で『傀儡』とか
『破れ鏡』って出てくるけど、
これって自分が
自分じゃないみたいな感じを
言っているのかな?」
メロディウス:
「その通りだ、少年。
『傀儡』とは、他者や環境に操られる存在を指す。
『破れ鏡』は、自分の本当の姿が見えず、
歪んだ像しか映し出せない状態を表している。
この詩では、自己が外部の影響によって分断され、
自己同一性が揺らいでいることが語られている。」
少年:
「でも最後のほうで
『僕のまま』って何度も言ってるよね。
それって矛盾してない?
自分が操られてるのに、自分のままだなんて。」
メロディウス:
「そこがこの歌詞の哲学的な面白さだ。
たとえ操られていても、
自分がそれを受け入れ、
その中で踊ることを選ぶのなら、
それもまた『僕のまま』であると
言えるのではないか?
自己とは固定的なものではなく、
他者や状況との関係性の中で
形成されるものなのだよ。」
第2章 矛盾と解放としての「革命」
少年:
「歌詞の中で『革命はこれから』って
言ってるけど、この革命って何のこと?」
メロディウス:
「それは自己の変革、
あるいは世界との関係性の刷新を
指しているように思える。
この詩では、現状への不満が
繰り返し語られている。
望み通りにいかない日々、
深い暗闇、安っぽい愛の歌。
これらは旧来の価値観や
生き方に対する否定と捉えられる。」
少年:
「つまり、
この革命は自分を変えたいとか、
現状を壊したいってこと?」
メロディウス:
「それだけではない。
『君が望むなら僕も踊る』という
言葉からもわかるように、
この革命は他者との
関わりの中で起こるものだ。
個人の解放だけでなく、
他者とともに新しい関係性を築くことが、
この歌詞の言う革命の本質なのだろう。」
第3章 暗闇と光、そして「Lights Off」
少年:
「それにしても、
『Lights Off』って何だろう?
普通、革命って
光を求めるものじゃないの?」
メロディウス:
「興味深い視点だ、少年。
一般的な革命は光、
すなわち希望や未来への
道を照らすものと考えられる。
しかし、この歌詞ではむしろ
『明かりを消して』と言っている。
これは暗闇の中でしか見えないもの、
例えば自己の真実や
新たな価値観を探ろうとしているのかもしれない。」
少年:
「暗闇の中で踊るって、
ちょっと怖い気もするけど、
自由な感じもするよね。」
メロディウス:
「そうだ、少年。
光は時に私たちの視野を限定し、
既存の価値観を押し付けるものでもある。
暗闇はその制約を取り払い、
新たな可能性を生み出す場として
機能するのだ。
この歌詞が言う『Lights Off』とは、
既存の光から解放され、
自己の本質や他者との
新しい関係を模索する行為そのものなのだろう。」
第4章 愛、共存、そして悪魔への変容
少年:
「『いっそ悪魔にだってなれるから』って
すごく挑発的な言葉だよね。
悪魔って普通、嫌われる存在だよね?」
メロディウス:
「その通りだ、少年。
しかし、この詩の文脈では、
悪魔は既存の価値観や
道徳に反逆する存在として
捉えることができる。
もし『君とふたり』という
関係性の中で、新たな可能性を
開くために悪魔になる必要があるのなら、
それを受け入れる覚悟を示しているのだ。」
少年:
「つまり、これは
ただの自己犠牲じゃなくて、
他者と一緒に何かを作るための選択なんだね。」
メロディウス:
「その通り。
愛や共存のためには、
時に既存の価値観や道徳を捨てる
覚悟が必要になる。
この歌詞が語る『革命』は、
自己の枠を超えて
他者と新たな世界を創造する挑戦なのだ。」
結論
少年:
「この歌詞って、
ただの愛の歌じゃないんだね。
もっと深くて、自分や世界と
向き合うための問いかけが
詰まってる気がする。」
メロディウス:
「そうだ、少年。
この詩は、自己のあり方、
他者との関係性、
そしてそれを変革するための
覚悟を語る深遠な歌だ。
曖昧さや矛盾を抱えながらも、
それを受け入れ、
そこから新たな価値を見いだす。
その姿勢こそが、この詩の核心なのだろう。」
少年:
「そう考えると、
『Lights Off』って、
自分を縛っていた明かりを消して、
本当の自分や新しい世界を
見つけるための第一歩なんだね。」
メロディウス:
「その通りだ、少年。
光と闇、操られる傀儡と自由な踊り子、
固定された自己と変容する自己。
これらの対立を内包しながら、
この詩は私たちに問いかけるのだ――
君はどのようにして、
自分と世界を革命するのか、と。」