諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
Mrs. GREEN APPLE
ビターバカンス
について哲学的に考察していく。
Mrs. GREEN APPLE「ビターバカンス」MV
ビターバカンスの歌詞
息が詰まるような
日々が続いたら
休暇を取ればいい
あの人も上手に
ちゃんとやれてるし
バカンスに
行っちゃえばいい
気にしないように「したり」
守るために「戦う」毎日
ちょっと、待って
笑うしかないはずなのに
涙が出ちゃう
急に追いつけない人がいる
そのマジカルを
ただ恥じちゃう自分が居る
いつかはね
僕は諦めて
しまうのでしょうか
辛いこと
ばっかじゃないって事を
僕に教えたい
教えたい教えたい
ぐだぐだ時間は
過ぎていくけど
ちょっぴり甘いくらいな
ほろ苦いが愛じゃない?
やっぱり好きなことを
するくらいは
いいじゃない?
人が集う週末
列が混み順番待ち要員
上手にやって見えるあの人も
どこかで傷つき得た
オンとオフを
嫌われたくないし
なんなら皆んなに
好かれたいし
ちよっとだけ無理してる
自分が気持ち悪くて
涙も出ない0時
愛とか恋とか友情と
かわからないけど
難しく考えなくていい
どこかに私を待ってる人は
居るのでしょうか
辛いこと
ばっかじゃないって事を
君に教えたい
教えたい教えたい
結局 遠くへ行っちゃうけども
笑える今日を
大事にしまっておこう
いつかは
バイバイ バイバイ バイバイ
羨ましい人ばかりの人集り
好きって伝えてみたい
君に楽しくない日もね
あるのは否めやしないけどね
辛いこと
ばっかじゃないって事を
僕はわかってる
わかってるわかってる
いつか君は忘れるでしょう
僕と過ごした
日々を香りを
息が詰まるような
日々が続いたら
ちょっぴり休めばいい
休めばいい
休んじゃえばいい
序論
少年:
メロディウス、
この歌詞は、
現代の人々が感じる
息苦しさや葛藤を
描いているように思います。
仕事や人間関係に追われ、
息が詰まるような日々。
けれど、そんな中でも
「ちょっぴり休めばいい」と、
軽やかに提案する視点がある。
これには深い意味が
込められているのではないでしょうか?
メロディウス:
その通りだ、少年。
この歌詞は、現代の人間が
直面する二律背反的な状況を
示しているようだ。
努力して自分を高めることと、
無理せず自分を受け入れること。
その狭間で揺れる人間の心が
ここに表現されている。
第1章 葛藤–人生の重圧と自己認識
少年:
僕が気になるのは、
「気にしないように
『したり』守るために
『戦う』毎日」という部分です。
何かを守るためには戦うしかない。
でも、それを続けていると
心が疲れてしまう。
これは現代社会における
自己防衛と他者評価の狭間での
苦しみを示しているのではないですか?
メロディウス:
良い観察だ。
この「戦う」という言葉は、
単に外的な敵との争いを
意味するのではなく、
内なる自分との闘争をも暗示している。
自分の感情を押し殺し、
周囲に合わせる。
それが「気にしないように
『したり』」という言葉に現れている。
だが、それを繰り返すことで
人は自己疎外に陥るのだよ。
少年:
それが
「笑うしかないはずなのに
涙が出ちゃう」という
表現につながるのでしょうか?
無理にポジティブで
あろうとするけれど、
内面の苦しさは隠しきれない。
メロディウス:
その通り。
現代の多くの人々が
「前向きであるべき」という
暗黙の圧力に縛られている。
だが、本当の自分を無視して
ポジティブになろうとすると、
いずれ内なる涙が溢れてしまうのだ。
第2章 受容–無理をしない生き方
少年:
それなら、
「息が詰まるような日々が続いたら、
ちょっぴり休めばいい」という提案は、
ある意味で革命的ですね。
「戦い続ける」ことが
美徳とされる社会で、
「休む」ことを肯定するのだから。
メロディウス:
確かにそうだ。
この歌詞は、「休む」ことの
価値を再発見させてくれる。
そして、それは単なる怠惰ではない。
むしろ、自己再生のための
意図的な行為だ。
この「休む」ことで、
人は自分の感情や疲労に向き合い、
それを受け入れることができる。
ここで重要なのは、
「無理している自分が気持ち悪い」
と感じる瞬間を素直に認めることだ。
少年:
「無理している」
自分を認めるのは、
確かに難しいです。
周りの期待や自分の理想があって
それに応えられない
自分を責めてしまう。
でも、それを認めることで
初めて「休む」ことができるのですね。
メロディウス:
その通りだ。
人間は誰しも完全ではない。
その不完全さを受け入れる勇気が、
真の自由への第一歩だ。
この歌詞の
「ちょっぴり甘いくらいな、
ほろ苦いが愛じゃない?」
というフレーズは、
完璧ではない感情や状況こそが、
人生の美しさを
成していることを示唆しているのだよ。
第3章 希望–人生の中の光
少年:
でも、最終的には
「結局 遠くへ行っちゃうけども、
笑える今日を大事にしまっておこう」
という部分にあるように、
手放すことも必要なのでしょうか?
メロディウス:
そうだ、少年。
この歌詞の核心は、
全てを受け入れた上で
「今」を大切にすることにある。
「笑える今日」というのは、
決して完璧な日ではなく、
少しだけ笑える、
そんなささやかな幸せを意味している。
それを大事にすることが、
未来への希望につながる。
少年:
つまり、
「辛いことばっかじゃないって事を
僕はわかってる」とあるように、
全ての苦しみの中にも
必ず希望がある、と。
この部分に、どこか人生を
肯定するメッセージを感じます。
メロディウス:
その通り。
歌詞全体を通して、
苦しみや葛藤を抱えた人々に、
「少し休んで、
もう一度自分を見つめ直しなさい」
という優しいメッセージが送られている。
そして、最終的に
「辛いことばっかじゃない」
と気づくことが、
人生の中の光となるのだ。
結論
少年:
メロディウス、
この歌詞は、ただのポップソング
以上のものですね。
人間の葛藤、受容、
そして希望というテーマを、
非常に優しく伝えてくれる。
特に「休む」ことを肯定する部分が、
今の社会には必要だと思いました。
メロディウス:
その通りだ、少年。
この歌詞は、現代社会を
生きる全ての人々への
エールと言えるだろう。
「戦う」だけが正解ではない。
時に立ち止まり、
笑える今日を大事にすること。
それこそが、本当の意味での
生きる力を育むのだよ。
少年:
僕も、この歌詞を心に刻んで、
無理せず、
自分らしく生きていこうと思います。