諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
SIX LOUNGE
言葉にせずとも
について哲学的に考察していく。
- SIX LOUNGE「言葉にせずとも」MV
- 言葉にせずともの歌詞
- 序論
- 第1章 神への問いかけと人間の弱さ
- 第2章 言葉の超越と他者理解
- 第3章 人間関係の再構築と宿命の超越
- 結論 言葉の限界と人間の可能性
SIX LOUNGE「言葉にせずとも」MV
言葉にせずともの歌詞
手と手を合わせて
お祈りをするよ
神様あなたはひねくれ者
強がる心が
もうすぐ折れそう
何をやってもダメになるしな
なんてうっせー信じてるよ
君と離れ離れでもいつか
僕を忘れたとしても
嗚呼言葉はもう必要ないさ
それ以上に通じ合ってる
神様ごめんお前嘘くさい
強がりでねぇ笑い飛ばして
君と宿命を
捻じ曲げていけそうだ
泣きたいくらい
寂しい夜にお祈りをするよ
孤独にしないと
下書きばかりが
吐けずに溜まっていく
弱い自分を隠したいから?
気だるい風吹く
猫も夢うつつ
僕らは傷付くために
生まれてはない
もしも誰かが最低だと
君を噂にしてもなんて
うっせー信じてるよ
あえて言葉にせずとも
君の優しさ気付いているよ
嗚呼 言葉はもう必要ないさ
それ以上に通じ合ってる
神様より理解者でいたい
悲劇ならねぇ喜劇にしようね
君と人生をまるで
コメディーのように
わかっているから
言わなくていい
瞳にはいつでも
秘密なんてないだろう
序論
少年:
メロディウス、
「言葉にせずとも」
という歌詞、
心に響くんだけど、
何故こんなに感情が
揺さぶられるのか、
自分ではまだよく分からないんだ。
メロディウス:
それは良い兆しだよ、少年。
言葉の裏に隠された
意味を探る行為は、
自己の理解と
他者との共鳴を深める道だ。
この歌詞には、
信仰、孤独、愛、
そして人間関係の奥深さが
描かれているように思う。
では、私たちも哲学的に
掘り下げていこうか。
第1章 神への問いかけと人間の弱さ
少年:
「神様あなたはひねくれ者」って、
すごく大胆な表現だよね。
でも、何か神に
反抗しているというよりは、
弱さを吐露しているようにも聞こえるよ。
どうして人はこういう
矛盾した感情を神に向けるんだろう?
メロディウス:
それは人間の存在そのものが
矛盾だからだよ。
神への問いかけや抗議は、
究極的には自己の
内面への問いかけでもある。
「強がる心がもうすぐ折れそう」
という部分には、
無力感と祈りが同居している。
ここで興味深いのは、
「信じてるよ」という言葉だ。
反抗しながらも、なお信じる。
その態度には、
人間の二面性と希望の存在が見えるね。
少年:
希望か…。
でも、「何をやってもダメになるしな」って、
すごく投げやりな感じがするのに、
最後にはまた信じる。
どうしてそんな風に
感情が揺れるのかな?
メロディウス:
それが人間の生きる証だよ。
感情が揺れるのは、
人が答えを求めながらも、
完全な答えを得られない存在だからだ。
信仰もその一部だ。揺れる感情の中で、
人は自分の立ち位置を確認し続けるんだろう。
第2章 言葉の超越と他者理解
少年:
「嗚呼 言葉はもう必要ないさ
それ以上に通じ合ってる」という部分、
すごく心に残るよ。
言葉が必要ないって、
どういうことだろう?
メロディウス:
言葉が不要だという主張は、
一見矛盾しているようだが、
実は言葉の限界を示しているんだ。
言葉は人と人を繋ぐツールだけど、
同時に、完全な理解を妨げる壁にもなり得る。
「通じ合っている」と感じる瞬間は、
言葉を超えた共鳴が起きているんだ。
これは哲学者が言う
「間主観性」に通じるものがある。
少年:
でも、言葉がなければ
どうやってその共鳴を
感じることができるんだろう?
メロディウス:
言葉以上のものがあるとき、
それは感覚や行動、沈黙の中に宿る。
たとえば、君が誰かの目を見るだけで、
その人の感情を感じ取ることがあるだろう?
それが「言葉にせずとも」通じ合う瞬間だ。
この歌詞では、信頼と優しさが
言葉を必要としない次元で成立している。
第3章 人間関係の再構築と宿命の超越
少年:
「君と宿命を捻じ曲げていけそうだ」って、
どういう意味だろう?
宿命って変えられないものじゃないの?
メロディウス:
宿命が変えられないのは確かだ。
しかし、人は宿命に囚われながらも、
それを超えていく力を持っているんだ。
この歌詞では、「悲劇を喜劇にする」
とも歌っているね。
これは、宿命そのものを変えるのではなく、
それに対する態度を変えるということだ。
哲学的には、
これは実存主義に近い考え方だよ。
人は状況を変えられないとき、
その状況をどう受け入れ、
どう乗り越えるかによって、
自分の生を肯定することができるんだ。
少年:
そうか…。
だから、どんなに辛いことがあっても、
「君と人生をまるでコメディーのように」
って歌うんだね。
メロディウス:
その通りだ。
この歌詞の作者は、
絶望を完全に否定するのではなく、
それを笑い飛ばす力を歌っている。
それは他者との絆や優しさから生まれるものだ。
結論 言葉の限界と人間の可能性
少年:
この歌詞を通して、
言葉や祈り、
宿命についてたくさん考えたよ。
結局、人は不完全で、
矛盾に満ちているけど、
そこに希望があるんだね。
メロディウス:
その通りだよ、少年。
この歌詞は、言葉の力と限界、
人間の弱さと強さ、
そして他者との関係性を
詩的に表現している。
そして最後には、
理解や共感は言葉を
超えたところにあると教えてくれる。
君がそれを感じ取れたのなら、
それがこの歌詞の真髄だろう。
少年:
ありがとう、メロディウス。
言葉にできないけど、
なんだか分かった気がするよ。
メロディウス:
それで十分だよ、少年。
理解とは、言葉にならないものを
感じ取ることから始まるのだから。