諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
秋山黄色
Wannabe
について哲学的に考察していく。
秋山黄色「Wannabe」MV
Wannabeの歌詞
グレーの空が昼から
逃げるなと声を出した
名前が欲しいんだ
昔からでも
何かになるのも怖いのさ
目に見えないところが
グチャグチャ
きっとありふれた
痛みなんだろう?
銃刀法違反でさ
取り締まられちゃうような
心を持ってしまったんだ
死にたいぜ
色のない時代の中で
せめて君と居たいのだ
どんなふうに生きたら
自分を誇れるんだよ
羽のある体とさ
羽の折れた心どっちの方が
Wannabe YES
Wannabe YES
Wannabe
君の近くに行けるんだろう
不器用なやさしさは
武器の様だから
傷付いて気付くんだ
Wannabe YES
Wannabe YES
Wannabe Wannabe
YES Wannabe
若気は痛みが至れり尽くせり
人想いに超える
レイズして!
レイズして!
レイズして!
君さえ幸せならそれでいい
なんて思ってるとさ
誰一人助けられなさそうな
心になってしまいそう
名前が欲しいんだ
昔からでも
誰かを呼ぶのは怖いのさ
耳じゃ聞けない叫びが聞こえた
鼓動と同じく何度も
百聞は一見にさ
満たないかもしれないが
誰も彼も痛みを見せないじゃん
千聞くらい聞いたら
十見分分かるかな
変わりたい気持ちが
変わらなくなるくらい
傷の数痛むけど
無傷でいる方が
もっと痛い気がすんの
Wannabe YES
Wannabe YES
Wannabe
自分だけのマークだ
完璧な生き方は
他の誰かに託してしまうんだ
Wannabe YES
Wannabe YES
Wannabe Wannabe
YES Wannabe
成長は自分を守る言葉じゃない
人想いに添える
レイズして!
レイズして!
レイズして!
短くもない人生で
パッと変わるもんなんて
ないと知っていて
口を開いたらメタモルフォーゼ
ならお気に入りの服も脱ごうぜ
簡単に捨てられない
そんな部分こそ
愛が必要なのに
簡単に愛されたいなんて
未熟なんだ俺の「変身」
あどけない守りたい
あなたみたいには未だなれない
Wannabe YES
Wannabe YES
Wannabe
誰も俺にはなれない
どうせならセンスの良い
プレイリストみたいに
傷付いて行くんだ
Wannabe YES
Wannabe YES
Wannabe Wannabe
YES Wannabe
賭け事くらいのワクワクの中で
人想いに超える
レイズして!
レイズして!
レイズして!
序論
少年:
「メロディウス、
この歌詞を読むと、
何か胸の奥に刺さるような感覚があるんだ。
でも、正直なところ、
言葉の一つひとつが重すぎて、
どこから考え始めれば
いいのか分からないよ。」
メロディウス:
「少年、それは歌詞が
君の心の奥深くに触れる力を
持っている証拠だ。
この詩には、
生きること、苦しむこと、
自分を見つけようとする葛藤、
そして他者との関係を
模索する姿が描かれている。
まずは、大きなテーマを
三つに分けて考察しよう。
自己探求とアイデンティティ、
痛みと変容、そして人間関係だ。」
第1章 自己探求とアイデンティティ
少年:
「冒頭の『名前が欲しいんだ』
という言葉が印象的だよ。
名前がないと、
何か不安定な気持ちになるんだろうか?」
メロディウス:
「その通りだ。
名前はただのラベルではなく、
存在の証明であり、
他者との繋がりのきっかけでもある。
この歌詞の主人公は、
自分が何者であるのか、
何になりたいのかを模索している。
『名前が欲しい』という言葉には、
アイデンティティへの渇望と
恐れの両方が同居しているね。」
少年:
「でも、同時に
『何かになるのも怖い』とも
言っているよね。
何かになることで、
自由が失われるような
感覚を抱いているのかな。」
メロディウス:
「それは『自己の固定化』への恐れだろう。
人は何者かになろうとする過程で、
同時に無限の可能性を
狭めてしまう恐怖を感じる。
ここで主人公が求めているのは、
静的な『何か』ではなく、
変化し続ける『自分らしさ』かもしれない。」
第2章 痛みと変容
少年:
「『目に見えないところが
グチャグチャ』とか、
『傷の数痛むけど、
無傷でいる方がもっと痛い』って表現が、
痛みを正面から捉えているよね。
でも、どうして痛みが
そんなに重要なんだろう?」
メロディウス:
「痛みは、人間の成長と
変容の鍵だからだよ。
傷を負うことによって、
人は自分の限界を知り、
内なる問いを深めるきっかけを得る。
この詩では、主人公が
痛みを避けようとせず、
それを自らの一部として
受け入れている様子が描かれている。」
少年:
「でも、それって辛すぎない?
無傷でいる方が良いんじゃないかな。」
メロディウス:
「一見そう思うかもしれないが、
『無傷』とは何も挑戦せず、
何も失わない生き方を意味することもある。
その静止状態の中では、
人間は本当の意味での
満足や変化を得られないんだ。
『無傷でいる方がもっと痛い』
という表現は、
そうした生き方の虚しさを象徴している。」
第3章 人間関係と共存
少年:
「『せめて君と居たいのだ』とか、
『君さえ幸せならそれでいい』という部分に、
他者への思いが溢れているよね。
でも、『誰一人助けられなさそうな
心になってしまいそう』
とも書いてあって、
矛盾しているようにも感じる。」
メロディウス:
「それは、他者との関係における
人間の複雑さを描いているんだ。
主人公は他者を想い、
助けたいと願いながらも、
自分の弱さや限界を痛感している。
その矛盾は、どんな人間関係にも
存在するものだよ。」
少年:
「他人のために自分を犠牲にすることと、
自分を大事にすることの
バランスを見つけるのは難しいね。」
メロディウス:
「そうだね。この詩が語るのは、
人想いに『超える』ための努力だ。
つまり、ただの感情的な優しさではなく、
互いに成長し合える関係性を
築くことの大切さだろう。」
結論 人間存在の哲学としての『Wannabe』
少年:
「メロディウス、
この歌詞を通して、
僕たちの人生そのものが
問われているように感じたよ。
何者かであろうとすること、
痛みを受け入れること、
他者と向き合うこと、
その全部が難しいけど、
大切なんだね。」
メロディウス:
「その通りだ。
『Wannabe』は、
単なる自己探求や苦悩の歌ではなく、
人間の生存と成長の哲学を内包している。
完璧を追い求めるのではなく、
自分なりの印をつけながら、
不完全さを受け入れる。
その姿勢が、この詩の核心だ。」
少年:
「そうか…僕も自分だけの
『マーク』を見つけるために
生きていきたいな。」
メロディウス:
「それでいい。
君の旅路は君だけのものだ。
この歌詞のように、
傷つき、学び、
そして変わり続けることで、
君だけの『Wannabe』を探し出すんだ。」