音楽に哲学を

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【歌詞考察】¥ellow Bucks(イエローバックス)/Night Time この曲の意味とは?夜の時間に隠された本当の意味を哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

¥ellow Bucks
Night Time

について哲学的に考察していく。


 

¥ellow Bucks「Night Time」MV

www.youtube.com


Night Timeの歌詞

I'm just living in the night time
見上げた空ならいつも暗い
Reminiscing on my life
In the night time
煙お酒 誘惑で溢れた街で生きる
In the night time
Thinking bout my life
I don't wanna die tonight
I'm just living in the night time
オレはまだベッドには
行けないんだ
死のいとこだろ
You know, I'm in the night time
真夜中は目が冴える
まるでハイエナのよう
夜会うのにおはよう
昼でも動いてる
朝帰りも no problem
このゲームは続いてる
夜更かしは三文の徳
夜の街で知った
礼儀とかルールとか
別の顔を見せる
真夜中の盛り場
ほっといても来る new day
オレら秘めてる可能性 yeah
今だに治らないぜ夜行性
I'm just living in the night time
見上げた空ならいつも暗い
Reminiscing on my life
In the night time
煙お酒 誘惑で溢れた街で生きる
In the night time
Thinking bout my life
I don't wanna die tonight
I'm just living in the night time
オレはまだベッドには
行けないんだ
死のいとこだろ
You know, I'm in the night time
あいつらはハメられ
あいつらはパクられ
そんなのは勿体無いね
無駄に作らない貸し
それより書いた歌詞
しくじったら振り出し
やり続ける繰り返し
どこ向かうride or die
今死ぬにはまだ早い
この道も楽じゃないぜ
まるで水商売
明日は自分次第
オレはモタモタしない
腐っても鯛
下は見ない
I'm just living in the night time
見上げた空ならいつも暗い
Reminiscing on my life
In the night time
煙お酒 誘惑で溢れた街で生きる
In the night time
Thinking bout my life
I don't wanna die tonight
I'm just living in the night time
オレはまだベッドには
行けないんだ
死のいとこだろ
You know, I'm in the night time
In the night
彷徨う need a light
I'm fine
Bitch don't kill my vibe
Live my life
In the night
彷徨う need a light
I'm fine 問題ない
Bitch don't kill my vibe


序論

¥ellow Bucksの「Night Time」は、

現代社会における夜の象徴性と、

個人の生き様を映し出す歌詞が特徴的だ。

 

この楽曲は、夜という空間が持つ

魅力と危うさを内包しつつ、

主人公がその中で葛藤しながらも

生きる姿を描いている。

 

本対話では、この歌詞を哲学的かつ

社会的な観点から考察する。

 

「夜」という舞台が何を象徴し、

そこで生きることが

どのような価値や意味を持つのかを

解き明かしていく。


 

第1章 夜の象徴性とその心理的意味

新米ラッパー:
「見上げた空ならいつも暗い」って、

夜の本質を突いてますよね。

 

夜って明るさから切り離された時間で、

現実を直視せざるを得ない

瞬間じゃないですか?

 

昼間は、仕事や人間関係で

自分を隠せるけど、

夜になるとその隠れ蓑がなくなる。

 

メロディウス:
面白い視点だ。

プラトンの洞窟の比喩を思い出すよ。

 

昼間の光は、

ある種の「幻想」や「社会的な仮面」を

作り出しているともいえる。

 

一方で、夜はその仮面を剥がし、

自分の影、つまり本質に

向き合う時間になるのかもしれない。

 

暗闇に包まれた空を見上げるという行為は、

無意識的に自分の内面を探ることと重なる。

 

新米ラッパー:
でも、「Reminiscing on my life」って

歌詞もあるように、

ただ内面を見つめるだけじゃなくて、

これまでの人生を反省する時間として

夜が描かれてるのも重要ですよね。

 

過去の失敗や成功、

誰かへの思いを抱えながら、

どうやって次に進むかを

考える時間って感じです。

 

メロディウス:
その通りだ。

夜が過去と未来を

繋ぐ時間だという解釈は、

哲学的にも興味深い。

 

ヘーゲル的に言えば、

過去の出来事の意味を

再評価することで、

自分自身の「生成(becoming)」を

進めていると言えるだろう。


 

第2章 誘惑と自由のジレンマ

新米ラッパー:
この歌詞では、

「煙お酒 誘惑で溢れた街で生きる」

って部分が、夜の堕落や誘惑を

象徴してるんですよね。

 

でも、同時にそれは

「夜の自由」でもあると思うんです。

 

メロディウス:
「誘惑」とは確かに

自由の表裏一体だ。

 

夜という時間は、

社会の規範や昼間の抑圧から

解放される瞬間でもあるが、

その解放が逆に

新たな束縛を生む可能性も孕んでいる。

 

サルトルが言うところの

「実存的自由」の視点で言えば、

自由とは選択の責任を伴うものだ。

 

この歌詞の主人公は誘惑を

避けるわけでもなく、

それを受け入れた上で生きている。

 

それが「夜に生きる」という

姿勢の本質だと思う。

 

新米ラッパー:
確かに。

でもその自由の中で

「I don’t wanna die tonight」って

歌ってるのがリアルですよね。

 

夜は楽しいけど、

その自由に飲み込まれたら命すら危うくなる。

 

メロディウス:
それが「自由の不安」だろう。

夜という無秩序の中で

自己を失わずに生きるには、

強い意志が必要だ。

 

「死のいとこ」という表現も興味深い。

 

これはおそらく、

古代から言われる

「眠りは死のいとこ」という考えに

触れているのだろう。

 

夜更かしをしてでも「生」を

全うしようという

意志がここには込められている。


 

第3章 夜行性と社会的ルールの逆転

新米ラッパー:
「夜更かしは三文の徳」とか

「夜の街で知った礼儀とかルールとか」って、

昼と夜でルールが

全然違うってことを表してますよね。

 

昼間の社会では損とされることが、

夜の世界では逆に得になるみたいな。

 

メロディウス:
これはニーチェ

「価値の転倒」を思い出させる。

 

昼間の道徳や常識は、

夜の世界では

役に立たない場合が多い。

 

夜には夜の倫理があり、

それを学ぶことが必要だ。

 

「夜行性」というのは、

ただの生活習慣の話ではなく、

夜の世界で生きるための

知恵を得るプロセスを示しているのだろう。

 

新米ラッパー:
そうですね。

この歌詞は、夜の街で得た教訓を

通じて主人公が「別の顔」を

見せてるって感じがします。

 

昼間の自分とは違う存在になれる、

でもその二面性が

自分を豊かにするんじゃないかと。

 

メロディウス:
まさにそうだ。

夜というのは、

自分の新しい側面を発見する場でもある。

 

この歌詞には

その自己変容のプロセスが巧みに描かれている。


 

結論

新米ラッパー:
「Night Time」は、

単なる夜遊びの歌ではなく、

夜が持つ深い哲学的意味を

映し出した歌だと思いますね。

 

自由と孤独、危うさと

成長の間で揺れる

主人公の姿が共感を呼ぶんじゃないかと。

 

メロディウス:
同感だ。

この歌詞は、夜という舞台を通じて、

現代の都市生活における

人間の実存的課題を描いている。

 

夜は、誘惑と自由、

自己探求と堕落、

そして可能性を同時に孕む時間だ。

 

それを受け入れながら、

なおも「生きる」ことを選ぶ姿勢は、

私たちが現代を生き抜くヒントになるだろう。