諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
について哲学的に考察していく。
- 秦基博/草野マサムネ「ringo」MV
- ringoの歌詞
- 序論 愛と誘惑、そして人間の心の葛藤
- 第1章 愛と欲望の象徴としての「赤いリンゴ」
- 第2章 愛の中にある酸いと甘いの融合
- 第3章 愛の中での成長と自己の選択
- 第4章 未来を射抜く意志と未知への期待
- 結論 愛と孤独の中で成長する人間の姿
秦基博/草野マサムネ「ringo」MV
ringoの歌詞
しょぼい人生の
ありふれた遊歩道で
巡り会ったんだ珍しい光に
ah 騙し絵をすり抜けて
柵を飛び越え
味わいたい食わず嫌いは
もうやめた
腐りかけてた孤独も
赤らむほどに綺麗だったんだ
生意気な影が
ah いびつさも傷さえも
愛しさの中
嚼み分けたい
酸いと甘いのあいだ
真っ赤な林檎を
カプリとかじった
八重歯の痕が
ズキズキ キラキラ
Darin' Darlin"
ズルイよ最初で最後の恋だ
たわわはち切れそうだ
ハートが笑っちゃうくらい
虜だから
壊れそうにシャイで強がりな
ココロが選び取ったんだ
楽じゃない誘惑も
ah 眼差しの行く先を
そっと目で追う
横顔に 気づかれたその刹那
風を受けながら
ヒラリとたなびく
絹のスマイルで
ワクワクハラハラ
Darlin'Darlin' 意識してる?
身の程知らずの弓を引いたら
未来を射抜ける
気がした見つめて欲しい
闇の方まで
真っ赤な林檎を
カプリとかじった
八重歯の痕が
ズキズキ キラキラ
Darlin' Darlin' きいてよ
最初で最後のことば二文字だ
はち切れそうだ
ハートが笑っちゃうくらい
高鳴ってる
序論 愛と誘惑、そして人間の心の葛藤
「Ringo」の歌詞は、
日常の中に潜む
非日常的な恋の出会いと、
そこで生まれる
心の揺れ動きを描いています。
少年の純粋な情熱と、
哲学者の冷静な視点が
ぶつかり合いながら、
この曲の背景にある
「赤いリンゴ」をめぐって、
愛、欲望、孤独といった
テーマについて探求していく
物語が織りなされます。
第1章 愛と欲望の象徴としての「赤いリンゴ」
少年:
「真っ赤なリンゴ」って、
なんだかすごく象徴的だよね。
エデンの園の禁断の果実を思い出すよ。
リンゴにかぶりつくことで、
僕たちは禁忌を
越えてしまうんじゃないかって。
でも、この歌詞では、
恋愛に対する興味や
欲望がむき出しに
表現されている気がするんだ。
メロディウス:
そうだね、リンゴが
象徴するのは単なる
欲望や魅力だけではなく、
その背後にある「未知への好奇心」や
「本能的な欲求」も含んでいると
言えるかもしれない。
ここでの「真っ赤なリンゴ」とは、
純粋な情熱や、挑戦への
渇望の象徴でもある。
たとえば、
「味わいたい食わず嫌いはもうやめた」
という言葉には、
これまで見過ごしていたものへの再発見、
そして新たな価値への
目覚めが暗示されている。
少年:
そうだね、恋って知らないことばかりで、
だからこそ夢中になるんだ。
僕も「腐りかけてた孤独」が
「赤らむほどに綺麗だった」
という表現には、
孤独すら美しく感じるくらいの
恋の力があるような気がする。
メロディウス:
それは面白い視点だね。
孤独が美しく感じられるのは、
相手に出会うことで、
過去の孤独すら新たな視点で
見直されるからかもしれない。
「生意気な影」とは、
自己の中にある不完全な部分や
過去の傷をも象徴している。
そして、そうした欠点や傷が
愛情の中で昇華されるということだろうね。
第2章 愛の中にある酸いと甘いの融合
少年:
「嚼み分けたい 酸いと甘いのあいだ」
っていうフレーズ、
まるで恋愛が甘いだけじゃなくて、
酸っぱさもあるって
言っているように感じる。
恋って、楽しいことばかりじゃなくて、
時に苦しくなることもあるんだ。
メロディウス:
そうだね、「酸いと甘いのあいだ」とは、
人間関係における対立と
調和の関係性を象徴している。
愛はただの幸福ではなく、
苦しみや葛藤も含んでいる。
そうした多面的な感情が
「真っ赤な林檎」をかじる行為に
込められていると言えるだろう。
私たちは愛によって変わり、
同時に試練も受け入れる
覚悟が必要なのかもしれない。
少年:
たしかに、恋をすることで
新しい自分に出会う反面、
怖さや不安も出てくる。
それでも、リンゴを
かじってしまう自分がいる。
この歌詞の主人公も、
傷つくことを恐れずに
恋に飛び込んでいる感じがする。
メロディウス:
そこに「初めての恋」という無垢さと、
それに続く「最後の恋」への
確信が見え隠れしているね。
これは一度限りの、
かけがえのない経験だと
認識することで、
より一層深い愛情を
持つようになるのだろう。
第3章 愛の中での成長と自己の選択
少年:
「壊れそうにシャイで
強がりなココロが選び取ったんだ
楽じゃない誘惑も」って、
自分の弱さや不安と
向き合いながら恋を選び取る感じが
すごく響くんだ。
恋愛って、自分の気持ちを
さらけ出さないと始まらないけど、
それってすごく勇気がいることだと思う。
メロディウス:
その通りだね。
恋愛とは、自己の成長をも
促す試練でもある。
ここでは「強がりな心」が
恋に対する挑戦と恐れを抱えながらも、
最終的にそれを選択するという
勇気を示している。
愛の中で人は
自分の弱さや不完全さと対峙し、
それでも前に進むことができる。
ここでの誘惑とは、
単なる魅力ではなく、
自己の成長を促すための
試練と見ることができるだろう。
少年:
つまり、恋愛は甘い夢じゃなくて、
自分を鍛える場でもあるんだね。
恋をすることで、
人間としての深みが増すって
ことなのかもしれない。
メロディウス:
そうだね。
恋愛を通して私たちは
「本当の自分」に出会うことができる。
特に、傷つきやすく、
それでも「楽じゃない誘惑」を選ぶことで、
自己の成長が促されるのだろう。
第4章 未来を射抜く意志と未知への期待
少年:
「未来を射抜ける気がした」という
フレーズがすごく心に残る。
恋愛を通して、
これまで見えなかった未来への
希望や夢が見えてくるような
気がするんだ。
メロディウス:
確かに、「未来を射抜く」という表現は、
愛に対する確信と、
その愛がもたらす未来への
意志を感じさせる。
恋愛によって私たちは、
新しい価値観や生きる意味を見出し、
それが未知の未来への原動力となる。
「真っ赤な林檎」をかじる行為には、
未知への期待と
自己超越の象徴が
込められているのかもしれないね。
少年:
恋って、
ただ日常を彩るものじゃなくて、
僕たちの人生を変える
きっかけにもなるんだね。
未来を見据えて、
愛する人とともに
歩んでいくことができたら、
きっと自分も変わっていける気がする。
メロディウス:
そう、恋愛とは単に
「今」を共有するだけでなく、
互いに未来を見据えるための関係でもある。
この歌詞には、愛する人と
共に未知の道を歩むことへの希望と、
それに伴う恐れや期待が
重層的に表現されているのだろう。
結論 愛と孤独の中で成長する人間の姿
「Ringo」の歌詞を通して、
少年と哲学者メロディウスの対話は、
恋愛の複雑さと
その内包する深いテーマに迫るものでした。
愛とは単なる幸福ではなく、
孤独、苦しみ、自己成長の試練が
含まれています。
そして、人生において
偶然出会う恋の存在が、
私たちを未知の世界へと導き、
やがて未来を見据える力を与えてくれる。
愛の中で成長し、
自己の新しい側面を発見していくことで、
私たちは人生の彩りを豊かにし、
孤独すらも「赤らむほどに綺麗だった」と
感じるようになるのです。