諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
中島美嘉
UNFAIR
について哲学的に考察していく。
中島美嘉「UNFAIR」MV
UNFAIRの歌詞
気になんない
僕に秘密はない
関係ない
嫌われる為に
生まれたんじゃない
仲間はずれはだあれ?
(嘘つきなのは君)
仲間はずれはだぁれ?
(嘘つきなのは僕)
Hate, hate, hate, hate,
hate, hate, hate
仲間はずれはだあれ?
(逃げ回るのは君)
仲間はずれはだぁれ?
(逃げ回るのは僕)
何が足りない?
何がいけない?
騙し合いの椅子取りゲーム
前ならえじゃくだらない
本当の勝者は君次第
座れた数だけ失くす自由
僕だけに見えた落とし物
勝ち続けたつもりの君
気づけば最後は独りぼっち
相手にしてらんない
君に興味はない
想定内
暇つぶしの道具になった
訳じゃない
Wait, wait, wait, wait,
wait, wait, wait
寂しがり屋はだあれ?
(いじめっ子なのは君)
寂しがり屋はだぁれ?
(いじめっ子なのは僕)
この狭い世界
抜け出したい世界
間違い探しのカースト制度
名前があるのに呼ばれない
本当の勝者は透明な僕
争い見てる間に拾う自由
君達は何も気づいてない
怒って奪って何を得たの?
落とし物集めて満たされた
あの子がほしい
あの子がほしい
早くしないと取られるよ
早くしないと取られるよ
何が足りない?
何がいけない?
騙し合いの椅子取りゲーム
前ならえじゃくだらない
本当の勝者は君次第
座れた数だけ失くす自由
僕だけに見えた落とし物
勝ち続けたつもりの君
気づけば最後は独りぼっち
序論 孤独と自由の対話
少年:
「メロディウス、
僕はこの歌詞を読んで、
なんだか胸が痛くなったんだ。
『勝ち続けたつもりの君
気づけば最後は独りぼっち』って、
どうして勝っているのに
独りぼっちになるのかな?」
メロディウス:
「それは興味深い問いだね。
多くの人は、
他者に勝つことが自分の価値を
証明する方法だと思っている。
だが、『勝ち続けた』
先に待っているのが孤独だとしたら、
その勝利は本当に意味があるのかどうか、
問うべきだろう。
少年、君はこの
『独りぼっち』という言葉から何を感じる?」
少年:
「うーん…
自分だけが残されるってことかな。
周りに誰もいなくなっちゃって…
寂しそうだ。」
メロディウス:
「そうかもしれない。
競争に夢中になって、
勝つことだけを求めていくと、
自分の周りのものが見えなくなる。
自由やつながりも失われてしまう。
歌詞の『座れた数だけ失くす自由』
というフレーズには、
この矛盾が込められているね。」
少年:
「『座れた数だけ失くす自由』
勝ちたいけど、
勝つことで自由もなくなる。
なんだか、変な感じがするね。」
メロディウス:
「まさにそれが、
この歌詞が描いている
人間の本質的な葛藤だ。
では、もう少し深く見ていこうか。
まずは、競争と孤独について考えてみよう。」
第1章 競争と孤独の代償
少年:
「メロディウス、
この歌詞の『騙し合いの椅子取りゲーム』
って表現、少し怖いね。
まるで、人と人が騙し合って、
椅子を奪い合うような感じがする。」
メロディウス:
「そうだね。
椅子取りゲームは
子供の遊びにもあるけれど、
大人の社会でも同じように、
限られた場所や地位を競い合うことがある。
そして、椅子を取るために、
時には人を騙し、時には裏切ることもある。
だが、このようにして
得た勝利が君に何をもたらすか考えてみよう。」
少年:
「得たのは『勝ち』だけかもしれないね。
でも、騙し合いをすることで
友達がいなくなっちゃったら…
結局、独りぼっちになるのかな。」
メロディウス:
「その通りだ。
歌詞の中で、
『仲間はずれはだあれ?』という
問いが何度も繰り返されている。
これは、競争の果てに生まれる
孤立を象徴しているんだ。
そしてその孤立は、勝利という名の椅子を
取り続けた代償だとも言える。」
少年:「じゃあ、勝っても意味がないの?」
メロディウス:
「勝つこと自体が悪いわけではない。
しかし、勝利を得るために他人を
犠牲にしてしまうと、
失うものが多くなるんだ。
『気になんない僕に秘密はない
関係ない』というフレーズも、
実は孤立を引き寄せる考え方かもしれないね。」
第2章 自由と制約のパラドックス
少年:「メロディウス、
『座れた数だけ失くす自由』っていう
フレーズが引っかかるんだ。
どうして座れば座るほど自由がなくなるの?」
メロディウス:
「いい質問だね。
座るという行為は、
勝利や地位を得ることを意味する。
しかし、椅子を取るために必死に動くことで、
自由が失われていくんだ。
君は、あるものを手に入れると
他のものを手放さなくてはならないことに
気づいたことはないかい?」
少年:
「そうだね…例えば、
学校の勉強を一生懸命すると、
友達と遊ぶ時間が減っちゃう感じかな。」
メロディウス:
「その通りだ。
人は何かを選び取ることで、
別の何かを失う運命にあるんだ。
『この狭い世界 抜け出したい世界』
という歌詞も、
それに気づいた者の嘆きかもしれない。」
少年:
「自由がほしいけど、
何かを得るために自由を失う…不思議だね。」
メロディウス:
「それが人生のパラドックスなんだ。
自由を望みつつも、
勝利や成功を追求することで、
知らず知らずのうちに
自らを制約の中に閉じ込めてしまう。
歌詞の中で『本当の勝者は君次第』とあるが、
本当の勝利は、他者と競い合うことでなく、
内なる自由を保ち続けることにあるのかもしれない。」
第3章 透明な勝者と失われた自由
少年:
「歌詞には『本当の勝者は透明な僕』
ってあるけど、透明な勝者って
どういう意味なんだろう?」
メロディウス:
「興味深いね。
『透明』という言葉には、
目立たず、他人の視線を気にせずに
生きる姿が表現されているように感じる。
つまり、誰かに勝つためではなく、
自分に正直でいることで
得られる勝利がここでの
『本当の勝者』なのかもしれない。」
少年:
「つまり、他の人と比べて勝つんじゃなくて、
自分自身に勝つってこと?」
メロディウス:
「そうだね。
そして、そのためには他者の評価や
地位にとらわれず、
自由な心でいることが大切なんだ。
『名前があるのに呼ばれない
本当の勝者は透明な僕』というフレーズは、
他人の評価を求めない
孤高の生き方を表しているのかもしれない。」
結論 孤独から学ぶ自由の意味
少年:
「じゃあ、メロディウス、
結局のところ、
この歌は何を伝えようとしているんだろう?」
メロディウス:
「私たちに問いかけているのは、
『勝利』や『自由』とは何か、
そしてそれを追求する過程で何を失うのか、
ということだと思う。
競争や成功の追求は
人を孤立させることがあるが、
そこから得られる孤独の中に、
自分を見つめ直す自由も存在する。」
少年:
「孤独も悪いことじゃないのかな?」
メロディウス:
「孤独は必ずしも悪いものではない。
むしろ、その中に自由の本質が
あると気づくことができるならば、
孤独もまた価値のあるものだ。
『勝ち続けたつもりの君
気づけば最後は独りぼっち』とあるが、
その独りぼっちの状態でこそ、
自分の真の自由を見つける
チャンスなのかもしれない。」
少年:
「なるほど…なんだか少し、
孤独や自由についてわかった気がするよ。」