諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
Aile The Shota
さよならシティライト
について哲学的に考察していく。
- Aile The Shota「さよならシティライト」MV
- さよならシティライトの歌詞
- 序論
- 第1章 酔った時にだけ電話をかける理由
- 第2章 「邪魔しないで」という決意と矛盾
- 第3章 都市の夜と孤独の象徴
- 第4章 本質的な愛と依存の違い
- 結論
Aile The Shota「さよならシティライト」MV
さよならシティライトの歌詞
あなたがくれた
揃いの指輪を外して久しぶり
におしゃれをして夜の街へ
あのタバコの香りが
また残ってるのに
待ち合わせの場所が同じなんて
ねぇ神様どうか次は
幸せにしてね携帯が震えて
立ち止まるあなたを
消せない訳探して
ねぇ酔った時だけ電話しないで
ねぇ邪魔しないで忘れたいの
あなたでは釣り合わないわ
さようならシティライト
あなたとよく歩いた道を
遠回りしてみても
この街から見える
空が同じて嫌になる
ねぇ神様どうか次は幸せにしてね
慰めから始まるのは
もうやめにしたいの
残り香の場所を探しで
ねぇ酔った時だけ電話しないで
ねえ今日は
足跡残さないで
酔った時だけ電話しないで
ねぇ邪魔しないで
忘れたいのあなたでは
釣り合わないわ
さよならシティライト
お別れシティライト
さよならシティライト
お別れシティライト
さよならシティライト
お別れシティライト
序論
Aile The Shotaの
「さよならシティライト」は、
「酔ったときにだけ電話してくるあなた」に
向けた感情が核になっている楽曲です。
この歌の主人公は、
かつての恋人との
思い出に囚われながらも
未練から解放されたいと
願う姿が描かれています。
彼女はもう彼との再会を
望んでいないものの、
酔った彼からの電話に揺れる心を
抱えているのです。
このテーマは、現代の多くの人々が
共感できる「忘れられない愛」と
「過去との決別」の葛藤を含んでおり、
普遍的で非常に感情的な内容です。
第1章 酔った時にだけ電話をかける理由
少年：
なぜ酔ったときにだけ電話してくるんだろう？
それって、相手が本当は
まだ主人公を想っている証拠なのかな？
メロディウス：
それは一見、
未練に見えるかもしれないね。
酔いは人の抑えている感情や
思考を一時的に解放する作用がある。
お酒を飲んでいるとき、
人は冷静な判断を失い、
普段は抑えている弱さや孤独が顔を出すんだ。
だから、酔った彼が
主人公に電話をかけるのは、
彼が「孤独」や「寂しさ」に
直面した瞬間に、
彼女の存在が心の支えに
なっている証だと考えられる。
でも、これを愛情と捉えるのは
少し違うかもしれないね。
むしろ、それは「孤独を埋めるための依存」に近い。
少年：
じゃあ、彼はただ自分の寂しさを
埋めるためだけに主人公を頼ってるってこと？
メロディウス：
その通りだ。
彼が酔っているときにだけ
連絡をしてくるのは、
主人公への本物の愛情ではなく、
孤独を一時的に和らげるための
「安易な逃避」なんだろう。
彼にとって、主人公は
「都合のいい存在」になっているかもしれない。
でも、そうした行動は
主人公にとっては
心の負担でしかない。
それが、「酔った時だけ電話しないで」
という願いになって表れているのだろう。
第2章 「邪魔しないで」という決意と矛盾
少年：
歌詞には
「ねぇ邪魔しないで忘れたいの」っていう
言葉が出てくるけど、
なんで邪魔って感じるんだろう？
メロディウス：
この「邪魔しないで」という言葉には
主人公の決意と苦しみが
込められているね。
彼女は過去の恋を忘れ、
新たな道を歩む決心をしている。
しかし、彼が酔ったときに
連絡してくるたびに、
彼女はその決意を揺さぶられ、
心が再び引き戻されてしまう。
自分の気持ちを
整理しようとしている最中に、
過去の相手が現れると、
心の整理が妨害されてしまうんだ。
この「邪魔」は、
「忘れるために一人になりたい」という
彼女の切実な願いでもある。
少年：
でも、それなら
ブロックしてしまえばいいのに、
どうして彼女はそれができないんだろう？
メロディウス：
それが人間の複雑さなんだよ、少年。
彼女は彼を完全に断ち切りたいと
思っているけれど、
一方でかつての愛や思い出に
まだ縛られている部分がある。
人は「完全に断ち切る」と心で決めても、
心の奥底では相手の存在が心地よい
「逃避先」として残ってしまうことがある。
彼女の中には、
彼を消し去ることが過去の自分をも
消してしまうような感覚があるのかもしれない。
だからこそ、
簡単にブロックすることができず、
迷い続けているんだ。
第3章 都市の夜と孤独の象徴
少年：
この歌の舞台は
「夜の街」だけど、
どうして夜の都会が登場するんだろう？
何か意味があるのかな？
メロディウス：
都会の夜景は、
特に失恋や孤独のテーマにおいて、
象徴的な舞台だよ。
都市は多くの人々が集まり、
賑やかで輝かしい場所だ。
しかし、その反面、
無数の人々がすれ違いながら、
孤独を抱えている空間でもある。
主人公が「夜の街」へと繰り出すのは、
もしかしたら新しい出会いや
変化を求めているのかもしれないが、
その街のネオンは逆に、
過去の記憶と彼女の孤独を浮き彫りにしている。
少年：
確かに、「さよならシティライト」
という言葉も、
都会の光が遠ざかるような
イメージだね。
メロディウス：
そう、シティライトの輝きは魅惑的だが、
同時に冷たく疎外感を
感じさせるものでもある。
主人公がこの街を
「さよなら」するとき、
彼女は過去の恋をも手放し、
新たな道を歩むことを象徴している。
それでも、その街が持つ
「思い出の残り香」から
完全に逃れることは容易ではない。
彼女にとって、都会の灯りは愛の終焉と、
孤独の入り口の象徴として残っているんだ。
第4章 本質的な愛と依存の違い
少年：
でも、もし相手が彼女を
本当に愛しているなら、
どうして酔ったときだけ
電話してくるのかな？
愛と依存ってどう違うんだろう？
メロディウス：
それはとても重要な問いだね、少年。
本質的な愛とは、
相手の幸せを願い、
相手を尊重する気持ちから生まれるものだ。
もし彼が彼女を本当に
愛しているのであれば、
彼女を苦しめるような
行動は取らないだろう。
酔ったときだけ連絡をするのは、
彼女に対する愛ではなく
「寂しさを埋めるための依存」だ。
つまり、自分の孤独や寂しさを癒すために、
彼女を一時的に必要としているに過ぎない。
少年：
そうか、それじゃあ彼は自分勝手に
彼女を利用しているようなものなんだね。
メロディウス：
そうだね。そして、
それに気付いた彼女もまた、
この関係から解放されるべきだと
感じているんだろう。
「さよならシティライト」という言葉は、
彼との依存関係を断ち切り、
新しい自分を見つけるための宣言ともとれる。
この曲は、愛と依存の違いに気づき、
それに対して自立しようとする
女性の姿を描いたものでもある。
結論
「さよならシティライト」は、
酔ったときにだけ電話をしてくる
相手に対する怒りや寂しさ、
そしてそこから解放されたいという
切実な願いを描いた歌です。
少年と哲学者メロディウスの対話を通して、
この歌詞には愛と依存、
孤独と決意といった
普遍的なテーマが隠されていることがわかります。
主人公が都会の夜に
別れを告げることで、
過去の愛から自立し、
新しい自分を探す旅へと
歩み出そうとする姿が、
この曲の核心にあるのです。
このテーマは、
現代に生きる多くの人々が
共感できるものであり、
過去の痛みに囚われながらも
前進しようとする人間の姿を
象徴的に映し出しています。
