音楽に哲学を

~日本のみならず国境を超えた音楽哲学がそこに~

【歌詞考察】クリープハイプ/人と人と人と人 この曲の意味とは?生活の幸せや不満を哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

クリープハイプ
人と人と人と人

について哲学的に考察していく。


 

クリープハイプ「人と人と人と人」MV

www.youtube.com


人と人と人と人の歌詞

朝を連れて走り出した5時
雨も風も雪も晴れも
どんな色の空ニモマケズ
渡る桜の橋
毎日何してても
なんか面白くない
そんな不満の中の
確かな幸せ
そんなの知ってるけど
やっぱり気に入らない
もういっそ何もかも
微かな匂わせ
赤く滲む気持ち18時
暑い寒いぬるい涼しい
どんな音の風ニモマケズ
沈んでまた昇る
今日はどこへ行こうか
人と人と人と人が
まだ出会わないことで
生きている街
どうせこれも
何かの間違いとか言うなら
こんな不安の中に確かな幸せ
また聴き逃すアナウンス 
ねぇ今なんて言ってた
夜と帰る22時
寂しい寂しい寂しい寂しい
だから誰かの声に気づく
わかる同じ気持ち
今日もどこへ行こうか
人と人と人と人が
いつか始まる時に架かる桜の橋

 

序論 橋の上での語らい

ある春の夕方、

哲学者メロディウスと少年が

桜の橋の上で立ち話をしていた。

 

二人はたまたま出会ったが、

「人と人と人と人」の歌詞について、

心の奥深くまで話し合いたくなったようだ。

 

メロディウス:

「この歌詞には、

毎日の生活で感じる不満や、

見え隠れする幸せが

織り交ぜられているようだね。

 

『朝を連れて走り出した5時』、

それに続く『雨も風も雪も晴れも』

という表現は、

どんな時でも前に進んでいる姿を

描いていると思わないか?」

 

少年:

「確かに。

朝早く、誰もいない時間帯に

走り出すって、

ちょっと寂しくも感じますよね。

 

しかも、雨でも雪でも晴れでも、

誰にも頼らず自分で

進まなきゃいけない感じがします」

 

メロディウス:

「そうだね。

歌詞が伝えるのは、

必ずしも楽しいだけの

道のりじゃないけれど、

何か強い意志を持って

進んでいる人の姿かもしれない。

 

君も、人生って時々

こんなふうに思うことがあるかい?」

 

少年:

「ええ、ありますよ。

けど、次に出てくる

『毎日何しててもなんか面白くない

そんな不満の中の確かな幸せ』

って言葉が、どうも気になるんです。

 

どうして面白くないのに幸せを

感じることがあるんでしょう?」

 

メロディウスはしばらく考えてから答えた。


 

第1章 小さな幸せと大きな不満

メロディウス:

「この『不満』と『幸せ』の同居は、

現代社会の特徴かもしれないね。

 

多くの人が、

日々の単調さに不満を抱くことがある。

 

でも、その単調さの中で、

例えば好きな音楽を聴く瞬間や、

気の置けない友人と

話す時間に確かな幸せを感じる。

 

つまり、大きな不満の中に

小さな幸せが光る瞬間があるんだ」

 

少年:

「なるほど、そういうことか。

 

そう言われると、

僕も確かに毎日が退屈だって

感じるときもあるけど、

それでも家族や友人といるときは

安心するというか…」

 

メロディウス:

「まさにその安心感だろうね。

おそらく、ここで歌われている

幸せもそういう、

ほんの小さな瞬間に

生まれるものなんだと思う。

 

でも、それがあるからこそ、

また日々の生活に戻ることができる」

 

少年:

「それなら、

『不満の中に確かな幸せ』って、

結局大事なことなのかもしれませんね」

 

第2章:夕暮れに滲む感情と心の揺れ

メロディウス:

「次に、歌詞に出てくる

『赤く滲む気持ち18時』について

考えてみよう。

 

これは何を象徴していると思う?」

 

少年:

「18時って、

日が沈むころですよね。

 

夕焼けが赤く染まる時間帯だし、

僕としては何か切なくなる感じがします。

 

夕方って、朝と夜の間で、

ちょっと落ち着かない時間ですし」

 

メロディウス:

「君の感じた『切なさ』、

それは的を射ているかもしれない。

 

夕方は、昼の活気が消え、

夜の静けさが迫ってくる時間帯だ。

 

この『赤く滲む』という表現も、

心に渦巻く不安や焦り、

あるいは満たされない気持ちを

表現しているのではないかな」

 

少年:

「そのあとに、

『暑い寒いぬるい涼しい

どんな音の風ニモマケズ』

ってありますよね。

 

いろんな感情が一度に押し寄せてきても、

自分を保とうとしてるみたい」

 

メロディウス:

「そうだね、まるで感情の波に

飲み込まれそうになりながらも、

それに耐えて自分を見失わないようにしている。

 

これも、人生の一瞬一瞬を懸命に

生きる人の姿を描いているのかもしれない」

 

少年:

「夕暮れの不安や揺れる気持ちも、

『明日』に向かう準備だと思えば、

少しは前向きになれる気がします」


 

第3章 都会の孤独と出会い

少年:

「それと、

『人と人と人と人が

まだ出会わないことで 生きている街』って、

都会の孤独を感じさせますよね。

 

人がたくさんいるのに、

誰とも繋がってない感じが伝わってくる」

 

メロディウス:

「いい視点だね。

この部分は、

都会の街に溢れる孤独を

強調しているのだろう。

 

現代の都市では、

多くの人が同じ場所で暮らしていながら、

ほとんどの人が他人と

心を通わせる機会が少ない」

 

少年:

「確かに、人がたくさんいるのに

みんなそれぞれ違う方向に

歩いているような感じがします。

 

お互いに気づかないまま、

ただ流れていくような」

 

メロディウス:

「その通り。これは、

現代社会で多くの人が抱える

『繋がりたいけれど繋がれない』

というジレンマだろうね。

 

人と人が出会わないことで、

その街自体が一つの孤独な存在として

生き続けているのだ」

 

少年:

「それでも、どこかで

誰かが気づいてくれることを期待してる…

そういう気持ちが、

次の『寂しい寂しい寂しい寂しい

だから誰かの声に気づく』に

繋がっていくんでしょうか」

 

メロディウス:

「まさにそうだ。

人と人との繋がりが

感じられない寂しさの中で、

何か小さなきっかけで誰かと心が触れ合う。

 

そうした小さな出会いが、

人に希望を与えるのだろう」

 

第4章 架かる桜の橋

メロディウス:

「最後の『人と人と人と人が

いつか始まる時に架かる桜の橋』

という部分について、どう感じるかね?」

 

少年:

「桜の橋って、

出会いや新しい始まりを

感じさせますね。

 

桜は春の象徴だし、

新たな出会いを求めて人が

集う場所のように思えます」

 

メロディウス:

「いい読み方だ。

 

この橋は、人と人との心が

つながる希望の象徴でもある。

 

桜が満開の時

人は自然と引き寄せられるものだ。

 

それと同じように、

この橋は、孤独を抱える人たちが

つながりを求める場所、

もしくはその可能性を示しているのかもしれない」

 

少年:

「人と人が繋がることができれば、

今のこの寂しさや不安も少しは

解消されるのかもしれないですね」

 

メロディウス:

「その通りだ。

人生の中で出会いと別れを繰り返し、

やがては新たな人々とつながる。

 

桜の橋は、その象徴だろう。

満開の桜がやがて散るように、

出会いも儚いが、その一瞬一瞬が尊いんだ」


 

結論 日々の中にある小さな幸せ

二人は、再び橋の上から

桜の花びらが舞い落ちるのを見つめた。

 

少年とメロディウスは、

「人と人と人と人」の歌詞に込められた

意味を共有しながら、

日常の中での小さな幸せや、

孤独と向き合うことの大切さについて考えたのだった。

 

メロディウス:

「この歌詞に描かれているのは、

孤独とつながり、

儚さと希望の対比だ。

 

君と私も、

こうして偶然出会って、

心を通わせた。

 

同じように、

人生は小さな出会いの

積み重ねでできているんだよ」

 

少年:

「そうですね。

この歌詞を通して、

自分が今まで見過ごしてきた

小さな幸せや、出会いの大切さに

気づけた気がします」

 

二人は、次に訪れる朝を楽しみにしながら、

またそれぞれの道を歩み始めた。