音楽に哲学を

~日本のみならず国境を超えた音楽哲学がそこに~

【歌詞考察】imase/アウトライン 高校サッカー選手権テーマ曲の意味を哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

imase
アウトライン

について哲学的に考察していく。

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imase「アウトライン」MV

www.youtube.com


アウトラインの歌詞

どうしたの?
瞼を閉じて祈る少年
起きてよ奇跡をもう一度
かき鳴らせ想いを揺らして!
ピッチの外乱れたメロディーが
届いたゴールライン
無駄じゃない
涙はきっと立てるかい?
まだ終わりの合図は
聞こえないよ
待ちびている
君のこと
誰もが諦めたくなるような光景
このまま負けたと
認めれば楽になる?
マイナスをここから
溜めてきた分 ほら
オセロみたいに
全てが伏線のように
何万通り?
笑ってるような
世界線があるんだろう
「しょうがないだろう」なんて
言い訳したいの?
終わらない
僕らはじっと
堪えた まるで冬を超えて咲く
春の花のよう
待ち侘びていた
この時を
無駄じゃない
涙はきっと立てるかい?
まだ終わりの合図は
聞こえないよ
待ち侘びている
終わらない
僕らはじっと
堪えた まるで冬を超えて咲く
春の花のよう
待ち侘びていた
この時を
理屈を超えて
予想を裏切れ
思い思いに蹴飛ばして
理屈を超えて
予想を裏切れ
思い思いに蹴飛ばして
まだだって
抗って
戦った
僕らはダメだって
また立って
魂を揺らして
を繰り返して
繰り返して
驚き轟くまで走れ
ここで咲き誇ろう

 

序論 絶望を超える希望の探求

この歌詞は、

人が絶望の中でどのように

希望を見出し、

困難に挑むべきかを深く考察する

きっかけを提供する。

 

ニーチェツァラトゥストラの中で

「絶望の中にある人間だけが

本当の力を知る」と述べ、

苦しみを避けず立ち向かうことの

価値を説いた。

 

この歌詞もまた、

そのような「最後まであきらめない」

姿勢を讃えている。

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第一章 奇跡への祈りと信仰

「起きてよ奇跡をもう一度」

奇跡への祈りとは、

非合理的でありながらも

人間が持つ根源的な希望である。

 

カール・ヤスパース

「限界状況において人は

超越者を求める」と語った。

 

困難に直面したとき、

人は理性では捉えられない力に縋るのだ。

祈る少年の姿は、人間が持つ

「超越への欲望」を象徴している。

 

第二章 勝敗と諦めの誘惑

「このまま負けたと認めれば楽になる?」

 

この問いは、サルトル

「実存は本質に先立つ」という

思想を思わせる。

 

勝ち負けの判断基準は、

社会や他者の評価に

依存することが多いが、

実存主義において重要なのは

自らの選択の自由だ。

 

ここで歌詞は、逃げることで

楽になるかもしれないが、

そこに価値は見出せないと暗示している。

 

第三章 人生における「伏線」の解釈

「全てが伏線のように」

このフレーズは、

偶然の連なりがどのように

必然となるかという問いを投げかけている。

 

ヘーゲル弁証法では、

「偶然が必然へと転化する」

過程が強調される。

 

人生の一つひとつの出来事が

伏線として機能し、

後に意味が明らかになるという

思想がここに見て取れる。

 

第四章 耐えることの美学 ― 冬を超える春の花

「堪えた まるで冬を超えて咲く春の花のよう」

アルベール・カミュ

『シーシュポスの神話』

「闘う人間こそが英雄である」と

述べたように、

耐えること自体が美であるという

思想がここには表現されている。

 

冬を超えて咲く花は、

困難を超えることで

初めて真の輝きを得る人間の姿の比喩である。

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第五章 理性を超え、予想を裏切る勇気

「理屈を超えて 予想を裏切れ」

この部分は、

イマヌエル・カント

「純粋理性の限界」を超えた

直感的な行動の重要性を示唆している。

 

合理的であることに

囚われるのではなく、

直感や感情に従う勇気が

新たな未来を切り開くのだ。

 

世界は予測できないが、

その不確実性の中にこそ可能性がある。

 

第六章 繰り返される挑戦と魂の高揚

「抗って 戦った 僕らはダメだって

また立って 魂を揺らして」

 

ハンナ・アーレント

「行為こそが人間の自由を証明する」

と述べたが、

挑戦を繰り返すことが

真の自由を象徴している。

 

この歌詞は、失敗に屈することなく

何度も立ち上がる人間の姿を描き、

その過程で魂が震える瞬間を讃えている。

 

結論 ここで咲き誇る ― 存在の輝き

「ここで咲き誇ろう」

 

この歌詞の最後は、

フリードリヒ・ニーチェ

「この世に存在することを『然り』と言う」

という思想に重なる。

 

困難を経て、挑戦を繰り返しながら

人間は「ここに咲く」という選択をするのだ。

 

存在そのものに価値を見出し、

今この瞬間に全力を尽くして生きることこそ、

真の幸福である。

 

この歌詞が語るのは、

諦めず挑戦し続けることで、

私たちが予期しなかった輝きを

見出せるということだ。

 

哲学者たちの思想と共鳴するこの物語は、

私たちに生きる力を与えてくれる。

 

冬の寒さに耐え、

春に咲き誇る花のように、

私たちもまた自らの存在を祝福しよう。

 

※すべてはメロディウスの趣味内での解釈となっておりますのでご了承ください。